「マウスを数値で評価する」MouseTester.exeの見方を解説。

KLIM Aimゲーミングマウス

KLIM Aimゲーミングマウス

Count vs. Time:これは、マウスが出したカウント(移動の点)を見るためのものです。線はデータの移動平均線です。xcountの場合は マウスの左右の移動をグラフ化します。

縦軸の上方向が マウスの右への移動距離・下方向が マウスの左への移動距離を表します。横軸は時間を表します。

トラッキングが正確もしくは マウスの信号の頻度が安定しているマウスの場合、カウント(点)は あまりずれずに 線の付近に集まります。

カウントが移動平均線から 大幅に外れると、マウスのトラッキングがそれほどスムーズに行われていないと判断できます。

(読み方:点の間隔が不揃いだったり、また移動平均線から点が大幅に外れていたら問題があるかもしれません。 今回テスト用に使ったのは 有線ゲーミングマウス KLIM Aimゲーミングマウスです。優秀なトラッキングをしています。)

KLIM Aimゲーミングマウス

KLIM Aimゲーミングマウス

Velocity vs. Time(速度と時間)
マウス信号が更新される時間間隔、dpi、カウントを使って、マウスの動きの速度を計算しています。高速に、マウスを左右に動かして マウスの誤動作率を求めることができます。

トラッキングが失われると、カウント 対 時間が不規則になり 速度の点も不規則になります。

速度表は右にマウスをシュッと動かすとx速度グラフは上に伸び、左にシュッと動かすと下に伸びます。速度が上がると、いくつか飛んでいる点もありますが、3~4マスに抑えられているので 上出来だと言えます。

ロジクール G304の速度/時間 グラフ

比較用:ロジクール G304の速度/時間 グラフ

比較用にロジクールのマウスで実験してみました。いくつか外れているものもありますが、これも最大4マス程度に収まっているので 競技でないなら精度は十分です。

KLIM Aimゲーミングマウス

KLIM Aimゲーミングマウス ポーリングレート 250Hz

updatetime vs. Time:
これは、マウスからの信号の一貫性をチェックするためのものです.例:1000Hzのマウスは1msごとに更新

ポーリングレートは250Hzに設定しています。本来は4msで信号を送らないといけないのですが、マウスを左右に激しく動かすと 最大30ms間隔に飛んでいますね。

とはいえKLIMマウスが悪いわけではないのです、毎回4msを安定して出せるマウスは見たことがありません。

いわゆる可変フレームレートアルゴリズムと呼ばれるもので、マウスを素早く動かすとマウス内の画像処理が多くなるので、間を間引いて データを処理を減らし、ポーリングレートを下げて対応しているわけです。

最後は 異常値で100ms以上が出ていますが、これはソフト側の問題です。MouseTesterが計測を開始する時と終了する時に 跳ね上がる傾向があるので  最初と 最後の部分は無視していいです。こうなるのは良くあります という例を残すために 無編集にしています。

ロジクール G304

比較用:ロジクール G304/ ポーリングレート500Hz

比較用として ロジクールのG304 ポーリングレートは500Hzで実験。本来2msおきに信号を送るはずですが、これもバラツキがあります。

しかし 信号送信の間隔が19ms以内には収まっています。さすがは ロジクールです。安定して信号を送るマウスだといえます。これはグラフの後半部分をカットしています。

KILMとG304を比較すると マウスが 安定して信号を送るのはG304だと言えます。

KLIM Aimゲーミングマウス

KLIM Aimゲーミングマウス

X vs. Y: これは収集したデータをパスとしてプロットしたものです。ペイントテストのように、図形を描いて マウスレポートを見ることができます

例えば、ある地点「A」からスタートして、マウスを動かし地点Aに戻ることで精度をテストできます。

いくつか 点が飛んでいます。大抵のマウスはこのように  例えば250ヘルツ間隔に 信号が間に合わなかった場合は 次のタイミングで 信号を出すのでしょう。

FPSでいうと 250FPSから125FPSに下げるのに似ています。(信号は正しいけれども 何ミリ秒かは遅くなるという感じ)

テスト結果から見ると、KLIM Aimマウスは、信号を送る間隔が 最大30ms間隔になる事もあるが、信号自体は 非常に正確で、マウスを振り回した時の精度はロジクールG304に負けていない高精度なマウスだと言えます。

ポーリングレートの安定性の面から、トップランクの選手が集う大会で使うには物足りないかも知れませんが、せいぜい30ms以内に収まるので、APEXでいうとランクに十分使えるFPSマウスだと言えます。

G304は信号の安定性と、精度のバランスが良いので、総合的な性能はKLIMより上でしょう。
実際にプロが使っていますが、競技シーンにも十分 耐えられるレベルの製品です。

こんな感じで数値でマウスの状態が分かるので マウスを購入した際は是非 いろいろテストされてみて下さい。


今回 テストに使った機体

KLIM Aim – Full RGB high performance mouse for under 30€

Logicool G ロジクール G ゲーミングマウス ワイヤレス G304 ホワイト HERO センサー LIGHTSPEED 無線 99g 軽量 G304rWH 国内正規品

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