パソコンでゲームをしたり、動画編集の時に高性能なビデオカード(GPU)を使うと快適にはなるのですが、どれも結構高いので 買い替えに悩んだりします。
おまけにAMDもnVIDIAも種類を出しまくっていて、GPUは70種類ほどあるので、どういう順番で性能がいいのかというのがわかりにくい。てなわけで
「Radeonの〇〇ってGeforceだとどのくらいの性能?」
という疑問に答えるために序列表を作ってみました、全体的に見ると ハイエンドはnVIDIAが限界を押し上げています。価格は高いですが低消費電力なのも特徴です。
それを猛追しているのがAMDです。2019年の年末から7nmという新プロセスを引っさげてnVIDIAに迫ってきました。
AMDはnVIDIAの製品 と同等の性能のGPUを 1万円程度安く提供するので、海外のコアゲーマーに人気が高く「AMD!AMD!」と喜ばれています。
これを見てnVIDIAはあわてて製品を値下げするなど、RTXシリーズ vs RX5700シリーズの熱いバトルが始まった所です。
性能はパスマーク社のものをお借りしています。
低価格帯はAMDのRX570が頑張っていて、GTX1050tiをコスパの良さで圧倒。nvidia側は75ワット+補助電源いらずのGTX1650を投入して巻き返しを狙っています。
nvidia VS AMDベンチマーク比較表
性能 スコア | メモリ | TDP | 性能 スコア | メモリ | TDP | ||
RTX 2080Ti | 96.7 | 11GB GDDR6 | 250W | ||||
RTX 2080 SUPER | 93.5 | 11GB GDDR6 | 250W | ||||
RTX 2080 | 91.3 | 8GB GDDR6 | 225W | ||||
RTX 2070 | 87.2 | 8GB GDDR6 | 185W | RX 5700 XT | 87.2 | 8GB GDDR6 | 225W |
GTX 1080 Ti | 83.7 | 11GB GDDR5X | 250W | Radeon VII | 83.7 | 16GB HBM2 | 300W |
RTX2060 SUPER | 81.1 | 8GB GDDR6 | 175W | ||||
Nvidia Titan X | 80.2 | 12GB GDDR5X | 250W | ||||
RTX 2060super | 78.7 | 8GB GDDR5 | 160W | ||||
RTX 2060 | 77.6 | 6GB GDDR6 | 160W | ||||
GTX 1080 | 73.2 | 8GB GDDR5X | 295W | RX 5700 | 73.4 | 8GB GDDR6 | 180 W |
GTX 1070 Ti | 72.5 | 8GB GDDR5 | 180W | ||||
GTX 1660 Ti | 71.4 | 6GB GDDR6 | 120W | RX Vega 64 | 71.8 | 8GB HBM2 | 295W |
RX Vega 56 | 70.2 | 8GB HBM2 | 210W | ||||
GeForce GTX 980 Ti | 67.2 | 6GB GDDR5 | 250W | ||||
GTX 1070 | 67.0 | 8GB GDDR5 | 150W | ||||
GTX 1660 SUPER | 66.9 | 6GB GDDR6 | 125W | ||||
GTX 1660 | 63.6 | 6GB GDDR5 | 120W | ||||
GTX 1060 6GB | 53.2 | 6GB GDDR5 | 120W | RX 590 8GB | 54.7 | 8GB GDDR5 | 225W |
RX 580 8GB | 49.9 | 8GB GDDR5 | 185W | ||||
GTX 1060 3GB | 49.4 | 3GB GDDR5 | 120W | RX 5500XT 8GB | 48.9 | 4GB/8GB GDDR6 | 140 W |
GTX 1650 SUPER | 47.3 | 4GB GDDR5 | 100W | RX 570 4GB | 48.3 | 4GB GDDR5 | 150W |
GTX 1650 4GB | 45.7 | 4GB GDDR5 | 75W | ||||
GTX 1050 Ti | 33.1 | 4GB GDDR5 | 75W | ||||
GTX 1050 | 28.1 | 2GB GDDR5 | 75W | RX 560 | 28.6 | 4GB GDDR5 | 80W |
最近の両陣営の戦略
RTSと録画・配信機能を充実させるnVIDIA
Geforceは2018年10月からRTX2080、2070、2060を投入。光の反射や影をリアルに描く RTS(リアルタイムレイトレーシング)機能を搭載して販売しました。
その後「RTS機能は別にいらない。」という方向けに RTSを省いたGTX1660、1660TI、1660Superを発売。これがGTX1060の上位互換となりました。
今回のRTXシリーズと GTX16系にはチューリングアーキテクチャを採用。録画と配信の機能を強化しています。強力なエンコード支援機能(NVENC)で1080pのエンコードを4~8倍速で実行しています。
実際にRTX2060を使って録画してみました。(詳細)
今まではゲーム中に配信をするとFPSが落ちていましたが、高画質でゲームしながらFPSを落とさずに録画・配信が可能になりました。
AMDは RX 5700シリーズで反撃開始
AMDはGeforce軍に苦戦を強いられていましたが、2019年7月7日にRX 5700XTを449ドル、Radeon RX 5700を379ドルで販売開始。
RX 5700XTの対抗馬がRTX2060 SUPER
RX 5700の対抗馬がGTX1660 Ti といい勝負になっています。
価格帯別に見ていきます
2万円以下の戦いはRX570とRX580が制する
低価格帯では 今までGeforceの1050Tiが代表格だったものの、ミドルレンジの性能をもつRX570やRX580が値下がりして参入しました。
PS4で遊べるゲームであれば 余裕で動かせるので今でも根強い人気です。15,000円付近ならかなりお得です。
1050Tiは互換機として、1650と1650Superが登場。 GTX1650は補助電源がいらずTDPも75Wと抑えめ、しかもPUBGも動かせるので小型のPC自作ユーザーに人気があります。
2~6万円の製品は 現在Geforceが優勢
低価格帯で覇権を握った Radeon軍ですが、ミドルレンジ帯ではRX 5700で奇襲に成功。RTX2060を値下げに追い込み RTX2060SUPERという新製品を出させる等、nVIDIAをあわてさせました。
日本でもASK税さえなければ 「AMD! AMD!」となっていたかもしれませんが、3000円くらい高いので価格が落ち着くまで しばらくかかりそうです。
ミドルハイGPUでは 普通よりちょっと余裕がある環境でゲームや配信ができる 3万円程度のGPUが最も選ばれるわけですが、これまではGTX1060でした、しかし2020年以降は後継機のGTX1660SUPER、それからRX5700XTが特に選ばれています。
2019年からAMDが一気にやる気を出してくれて GPU界が楽しくなってまいりました。
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