要約 |
損をしないPC電源の選び方
ブロンズ500W電源(Amazonランキング13位)からサーマルテイク ゴールド600W電源に変えてみたものの、変わったところと 思った以上に変化が無かったところがありました。
(実際の変化) |
放熱の比較
実際にゲームプレイして2時間経過した時のシステム内の温度を調査してみたら、ほぼ同じ結果でした。
どっちも約50度、電源の影響力は少ない
排熱はゴールド電源でも似たような温度。PC内のシステムは50度近くまで上がります。
そもそもPCが熱くなる原因はGPUとCPUからの排熱でした。ゲーム中はGPUが70℃程度まで上昇し、CPUは60℃程度まで上がります。
GPU1枚のPCパソコンの場合、最大でも300~400W程度しか消費しません。私の場合、RTX2060+Ryzen5 1600構成ですので最大270Wです。
電気代の差は月額40円
ゲームプレイ時に270Wを要求された場合。
ゴールド電源:300Wを消費(90%効率)
ブロンズ電源:317Wを消費(85%効率)
差はたったの17Wでした。たとえ1日平均4時間ゲームをしたとしても 1ヶ月の電気代は40円しか違いません。ゴールドを買っても3年で1440円しか節約できません。ですので 3年保証のゴールド電源はよほど安くない限りメリットはないです。
ファンコントロール付きは静か
格安電源はコスト削減でファンコントロールが付いていないものが多いため ファンが通常時にもフル回転して 音がなります。
ブロンズでもゴールドでもどちらでも良いですが、ファンコントロール機能があったほうが良いように思います。
コルセアや玄人志向、サーマルテイクといった 中堅ブランドの電源でも搭載されています。
電源は容量の半分を超えた時にファンが最大で回りだすように設計されています。つまり600W電源だと300Wを超えた時に ファンが最大回転で回りします。
ですから、まず電気チェッカーで最大消費電力を見まして、2倍の電源を選ばれると無駄が無いように思います。
電源はケチるなという俗説はウソ
○ 正解は電気容量をケチるな でした。
今の電源は安全装置が4つ以上付いているので、有名メーカーのものがショートして 周りの部品に致命的なダメージを与えるのは稀なケースです。
この俗説を吹聴して誰が得をするのかと言えばメーカーですし、なら安い電源は故障しまくって全て星1つかといえばそんなわけでもない。
実際はユーザーからのフィードバックを受けて より安全に設計するので 売れているものほど故障リスクは下がるらしい。
この説は もともと300Wの負荷に対して600W程度の電源を準備したほうがいい。ギリギリにケチると電源が無理して寿命が縮むという意味で使われたものが、いつの間にか高いのを買えという風にすりかわって広まったのではないかというのが私の意見です。
ゴールド電源を買うメリットは寿命。
ブロンズからゴールドに変えても発熱は17Wしか変わらないので、はっきり言ってゲームをしたりネットをみたりするPCはブロンズ電源で十分。
中身がスカスカな電源はあまり良くないと言う初心者さんがいますが、注意が必要。
メーカーの人の話では、設計の観点では 部品点数が少ないほうが 部品ごとの故障リスクは下がり、エアフローを確保できるので、故障を防ぐメリットも大きく、コストも抑えられるので、スカスカ=悪いという単純な話でもないそうです。
逆に部品点数が多いと、熱こもり、 部品点数の増加、組付けコスト上昇の問題が発生するので見た目ではパッと判断できないそうです。
ただ、内部の1次側と2次側のコンデンサは105度品であるものの方が良いようです。日本製のコンデンサは高いですが、台湾製の製品でも試験は通過しているので品質に問題はなく、105度のコンデンサと85度のコンデンサでは理論寿命が4倍違います。
一般PCの場合 ブロンズ電源で十分で、ゴールド電源は駆動時間が長く見込めるという時にはメリットがあるように思います。長く使えば安くなるというわけです。
ゴールド品の最大のメリットは保証期間が5年以上の製品があるという所。こういう製品はコンデンサが105度品のものが多いです。
オウルテックやサーマルテイク、コルセアなど大手販売の場合、5年保証の製品が 5年以内に返品されてくる率は極端に低いため、5年保証と書いて有れば5年以上使えると見ていいです。
しかも その頃には PC部品の規格が変わっていたりするもので、消費電力が大きく変わることも考えますと長期保証品も3年~5年が無難だと思います。