KZイヤホンの型番の見分け方、Zはハイブリッド、ASはBAドライバのみ、PSは…

 

KZイヤホンは種類が多すぎて 初見の人が見たら確実に意味が分からないと思うので解説します。

KZの型番の法則

・AS◯やZS◯など 英語の後に続く数字ドライバの数を表していることがほとんどです。
 ※例えばZS10 だと両耳で10個のドライバを搭載していますよという意味。

・ProやXがつくと「新しいモデル・改良版」という扱い。

・Sは「Special(特別仕様)」または「Single(単発DDに戻す)」などを指す事が多い

Z型(ハイブリッド型 )DD + BA

特徴: KZの代表とも言っても良いジャンルです。
ドォンという低音が得意な「DD:ダイナミックドライバ」と
高音が得意な 複数の「BA:バランスド・アーマチュア型」をガッチャンコしています。
低音から高音までを十分な音質で鳴らせる、価格も抑えめなスタンダードモデル。

見分け方: 説明文には 1DD + 7BA(ダイナミック1基 + BA7基という意味)のように、足し算が書かれている事が多い。

代表モデル: ZSTX KZ ZSN ProXZAS など

ZSTX」: 定番エントリー機。 1DD+1DA 抵抗値が12Ωと低いのでスマホに挿してもパワフルに鳴る。しかもプラスチック筐体なので長時間つけていても耳が痛くならない。長時間使用 or 日常使い機として絶大な人気

「KZ ZSN ProX:ZSTX同様の名作と言われている。 構成:1DD+1DA  前作ZSN proの反省を活かして、磁気構造を最適化し歪みを抑えたDD。proは銅線だが、Pro xはケーブルを銀メッキに変更。proよりも解像度が高く、ボーカルが前に出る音になっている。

ZS10」 「ZAX」: ドライバーの数をめちゃくちゃ増やした中~上位機

ZEX」: DD+低電圧静電ユニットを混ぜた特殊構成

 

AS型(BAドライバのみ構成)

よくある質問「中身はBAだけなのに  なんでAS? なんの略?」→Armature Series の略だと思われます。

特徴: 米粒みたいに小さいドライバー(BA)を贅沢に詰め込んだシリーズ。
丸いスピーカー(DD)を1個も使っていないため、音が一切濁らず、すべての音が「バシッ」と揃って聴こえる解像度の高さが強み。
低音の迫力というよりも音の解像度を重視。中高域こそ重要という ボーカルとか高音のキラキラ感を最優先という人に向いている。
DDの迫力が足りない部分をBAのマシマシでなんとかするという荒業に成功したのがASシリーズ

主な代表モデル: AS10、AS16Pro、AS24、Sonata 

数字(10、12、16、24): 基本的に「両耳に合計何個のBAが入っているか」を表しています。
数字が大きいほどドライバーがぎゅうぎゅうに詰まった上位機種になります(例:AS24なら片耳12基)。

よくある質問:24個?そんなにBA積んで何が変わるの?→ 役割の細分化です
米粒みたいに小さいBAドライバは、もともと「狭い音域(例えば人間の声)」を出すのが得意なドライバーです。これを1個だけで低音から高音まで全部カバーしようとするとどうなるか? ドライバーにものすごい負荷がかかって、音が歪んだり、カサカサした音になったりします。

そこで、数を増やして役割分担をさせます。

低音用: 4個で協力してどっしり鳴らす
中音用: 4個でボーカルを艶やかに鳴らす
高音用: 4個でシンバルを綺麗に鳴らす

平たく言えば 演奏する人を増やす。1個あたりの担当エリアを狭くしてあげることで、それぞれのBAが「一番得意な、無理のない綺麗な音」だけを出せるようになります。その結果、全体の音がより正確に伝わるわけです。

ED :エコノミー機(DD1基 )

  • 特徴: とにかく安い(1,108円〜2,000円前後)。
    KZ EDX Lite
    役割: 「とりあえずKZの音を聴いてみて」という、メーカーの入門機。
    見分け方: ED Eシリーズはエコノミーでもあるけれど、Early Dynamic(初期型ダイナミック)の略と言われることもあります。
    ED がついていれば、まず間違いなく「低価格のエントリーモデル」です。最近は ProLite がついていますが、基本的に「量産型KZイヤホン」という立ち位置です。

 

個別名称型:主に複合のダイナミック(2DD~3DD)

mergaVaderDQ6 など、最近の売れ筋。
・Qがつくと複数のダイナミックドライバが搭載されていることが多いです。
特徴: 丸いスピーカー(DD)を2個、3個と積んでいます。

なんでDDを増やしたのか? 
DDが1個(シングルDD)のときに、開発者たちが「予算内で設計するしかないが、できればこれだけは解消したい……!」と頭を抱えていた問題。それは、ずばり「重低音をパワフルに鳴らそうとすると、ボーカルや高音が曇ってしまう問題」でした。

音楽中「ズーン、ズーン」という激しいクラブの重低音と、「シャンシャン」という繊細なシンバルの高音が同時に鳴ったとします。このとき、1枚の膜は次のようなムチャ振りをされています。

低音のために: 1秒間に50回、前後に「大きく、激しく」打って!
高音のために: 1秒間に10,000回、細かく「ブルブル」と震えて!
これを1枚のシートで同時にやろうとすると、どうなるか。大きな波で激しくうねっているシートの表面で、同時に細かく震えようとしても、大きな波にかき消されて、高音の細かい震えの形が歪んでしまうわけです。

1DD「振動の限界っ! 圧倒的限界ッ!」

これを どうしたもんか。開発はスピーカーを「低音用」と「高音用」の2つに完全に切り離しました。
これによって、低音用の膜がどれだけ大暴れして激しく揺れていようが、高音用の膜は別の場所で「誰にも邪魔されずに、静かに、超高速でブルブル綺麗に震える」ことができるようになりました。DDは数億枚生産されているので、2DDなら2500円くらいで納得の高音質に出来る事もメリットだったのです。

2DDと3DDって何が違うの?

2DDイヤホン(caster)の場合: ベース担当とソプラノ担当のデュエット演奏するようなもので これは大人気になりました。

音域の大太鼓
:柔らかいペタペタした膜のDDを使う(PETプラスチックなど)
ゆっくり大きく揺れやすいので、ドーンという低い周波数(重低音)を出すのが得意なDDになります。
高音域の小太鼓:カチカチに硬い膜(カーボンやチタン、最近だとダイヤモンドに近い素材)
1秒間に数万回揺れるので、シャンシャンという高い周波数を出すことができます。

贅沢な3DDイヤホン
KZはさらに考えます。2個からさらに増やして「3つのDD」に分ける( DQ6 のような構成にする)と 世界はさらに面白くなるぞと。
3分割は「低音・中音・高音のトリオバンド」を結成するようなものです。

2つのDDに分けたとき、実は裏でちょっとした話し合いが起きていました。2DDでも絶賛されてるけどさ
「人間の声(中音域)」は 低音用と高音用、どちらが受け持ったほうがいいかな」 という問題です。

予算が増えれば、音源を3つ(低・中・高)に分けることで、「ボーカル専用のスピーカー」を用意できるようになります。

中音用: 人の声やギターのメロディだけを担当(ここが主役!)

3DDならば 重低音の地響きにも、高音の刺さるような鋭さにも邪魔されず、ボーカル音がスコーンと綺麗に抜けて聞こえるようになるわけです。
歌唱力の高い人の「声の生々しさ」が激変するのが、この3DDの最大の恩恵になります。矢島美容室みたいですね。

 

PR型 (平面駆動型)Planar Magnetic 音マニアが認めるハイエンド

  • 特徴: 最先端テクノロジーの高級品シリーズ。平面振動板を磁石の力で均等に揺らす仕組み。
    音が歪みにくく、高精細でクリアな音が鳴るのが強み。上級者向け

  • 主なモデル: PR3(現行)PRXDuonic

  • 見分け方: 基本的に型番に「PR」がついているものは、この平面駆動(Planar)のシリーズです。

  • なんで丸い振動板じゃダメだったのか
    一般的な丸いスピーカー(DD)は真ん中と外側で周波数が違うわけです。太鼓で言うと真ん中を叩くと真ん中はめっちゃ震えるけど外側は振幅が少ない。これに音マニアがツッコみました。「微妙に周波数と音圧が違うやないか、音がこもったりしてるぞ」と。

    これをなんとか解消したいというので生まれた技術が平面振動板です。

  • 平面駆動は、「平膜」を使います。そして その膜の全体に、回路を張り巡らせます、最後に 膜を挟み込むように、超強力な磁石(ネオジウム磁石など)が前後に配置。 小学校の時に鉄心に銅線を巻いて電磁コイルを作ったと思いますが、あの原理で膜を振動させるわけです。

    これにより何が起きたかというと、「膜のすべての部分が、一斉に、全く同じタイミングで、均等に振動する」ようになりました。 真ん中だけを動かすのではなく、全体を均等に面で動かすため、膜がグニャグニャと歪まない。

    これで原音がそのままの形で伝わる。曲がらない。再現性が高くなったというわけです。デメリットとしてはやっぱり少量生産だからお高いし そんなに売れない。でも完全にもうアーティストとか音響クリエイターとかハイレベルの音マニアが「ほぼ音源じゃん」と認める製品になりました。

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