Kingston Technology 社のHyper Xが2014年から提供しているHyper Xシリーズのゲーミングヘッドセットの違いがよく分からなかったので、詳しく整理してみました。
Hyper Xシリーズ全体の特徴
・低価格機でも良いドライバーを使っているので、音がよく敵の位置が分かりやすい。
・外国人向けなので、頭を締め付けず イヤーパッドの柔らかさも十分。
・ただ、マイクが高級機でもラジオくらいの音質。会話はできるものの通信用品質。
・高級機になると素材にアルミニウムやスチールが使われるので、耐久力が向上。
・全体的にサウンド面とフィット感は抜群に良いので長時間プレイがしやすい。
Hyper X cloud stingerの特徴
cloud stinger
実勢価格¥5,436
総合:適材適所でコストを抑えた良機
敵の方向までちゃんと分かる音質の良い製品が欲しいけれども、そこまで予算をかけたくないという時に便利なモデルです。
一言で表現すると、中身は本格派な機体です。ボディをプラスチックにしたことで外見はチープかもしれませんが、外見とは裏腹に、スピーカーは53mmのネオジムドライバを搭載しています。
海外サイトの周波数と音圧評では、オーバーイヤーヘッドホンの中では音質はかなり良く、パワーのある重低音、バランスの良い中~高音を持っています。密閉式の宿命で音の広がりはあまり感じられないですが、FPSゲーム用で十分使える品質です。他社製1万円のヘッドセットに匹敵する音のクオリティです。
デザインと品質
外見はプラスチックですが、そのお陰で重量は275グラムとシリーズの中でも最軽量で疲れない設計になっていますが。また耳あてが形状記憶素材なので、耳にフィットして痛くない設計になっています。
プラスチックと言っても アジャスター部分はスチール製で見た目よりも頑丈で長く使えます。2年保証です
マイク
マイクは上に跳ね上げるとミュートになります、急に誰かが来た時などに便利です。PC、Xbox One, PS4等様々な機器で使えます。
Cloud IIと Cloud Alpha の違い
cloudⅡ(2015) | cloud alpha(2017) |
Cloud IIの調整版がAlpha、しかし性能はほぼ互角
2017年にcloudⅡの調整版として出されたのがcloud alphaです。
cloudⅡとAlphaはどちらも平均以上の性能を持ったヘッドセットで、特に音質が良すぎます。(後述)
Alphaの変更点は、Cloud IIの音質を少し強化し、アルミを削って14グラムだけ軽量化したものです。しかし正直に申し上げて、性能には劇的な差はありません。CloudⅡは予備のクッションイヤーパッドがついているので、CloudⅡの方が有利な所もあります。
Cloud IIのレビューには「基本性能が良い。なんなら音楽聞くためだけ為に買っても良い」と書かれている方もいらっしゃいます。それも大げさな話ではなくて、Cloud IIの前モデルとなるCloud Iは実は 評価の高いプロフェッショナル用モニターヘッドホンTAKSTAR PRO80がベースになっています。
類似品に35000円の値がついている QPAD QH-90Bなどがありますが、Cloud IIの方がほぼ同性能なのに低価格です。音質は低音から高音まで安定した出力をしています。サウンドカードさえしっかりしたものであれば、出力は万全なのでオーバーウォッチでもPUBGでも何でも使えます。
Alphaはドライバを少し変更し、デュアルチャンバー構造にしたことで、若干音質が改善されて音域は増しています。しかし劇的な差ではないです。cloud alphaの方が2000円程度高いものの、ほぼCloud Ⅱと変わりません。
Cloud IIはバーチャル7.1サラウンドと書いていますが、”7.1チャンネル”対応ではなく、実際は普通のステレオヘッドホンで、USBドングルは実質、音量操作スイッチです。この点もalphaと機能的には変わりません。
マイクの音質は海外の方が分かりやすい動画をあげてくれています。音質は標準的です。 cloudⅡ/ alpha
Cloud IIとAlphaどちらがいいか問題
Alphaの方が新型で良さげに見えますが、性能差が少ない所、付属品のパッドがつく事を考えますと現在はややcloudⅡの方にお得感があります。価格がCloud II並に下がる、もしくは付属品が充実するという段になってから、Alphaを検討するという選択で良いかもしれません。
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