【アニメ】富豪刑事 Balance:UNLIMITED 95点。感想:AI自動車のヤバさを予見

70年代に出た小説を現代風にアレンジしたアニメ。ドラマ版は深田恭子主演だったけれども  アニメ版のほうが やっていることのスケールが大きいので楽しかった。

そこらへん走っているシェルビー コブラを買付けて爆走とかドラマじゃ無理だもんね。

良い点
・使う秘密道具にリアリティがある
・主人公の声優さんがハマっている
・無理のない動かし方をしている

悪い点
・ほぼない。
・弾が当たらない等のご都合があるくらい。

フゴーケイジ

タイトルは ふごうけいじ。今まで ふごうデカだと思っていた。原作は短編が4つ。 そのまんまリメイクしても尺が足りないということでオリジナルな作品。

主人公は財閥のおぼっちゃまなんだけれども、ワケありで刑事になるという設定。こち亀の
中川圭一からギャグ要素を抜いた感じ。

神戸大助(かんべ だいすけ)って名前にちょっと世代を感じる。

お金とアイデアで事件を解決するという 原作のテーマはそのままで、5話以降は1つの大きな事件を追いかけていく。ジェットコースターみたいで楽しい。

パワースーツ、自動式のグラップル、追尾ドローン、壁投影プロジェクター。色々なガジェットが登場する。 どれも実現できそうな範囲で出てくる。10年ぐらい先までのガジェットを先取りしているらしい。

リーサルエリミネーターや色相判定のような、夢のようなガジェットは出てこない。一番実現がむずかしそうなのはAIアシスタントのヒュスク。捜査に必要な無茶振りをこなしてくれる。

東のエデンを思い出す。あれは10億と決まっていたけれど10億では 1日ももたない。

最後にノブレス・オブリージュというのが習わしだったが、今回は「バランス アンリミテッド」というのが決め台詞になっている。

主人公の声優さんが素晴らしい

で 主人公の声優さんはダンサーの方でミュージカルとかで踊りをされている。ハイソサエティな方なんですね。批判もあるけど 声優さんを使わないことで成功していると思った。

役柄と合っていれば キャリアは全く気にならない。

刑事課でも 多少浮いてなくちゃいけないので 畑の違うところから 実力のある人を連れてきたのかもしれない。 非常に富豪の主人公とマッチしていた。賭けだったと思うけどね。これはもう花丸です。

13億とか使っても平然としている辺りが丁度いい。これで定番の櫻井さんとか当てられても それは想像の富豪になっちゃうので、マジ貴族な人をぶち込んだことで自然に上品な感じが出ていてキャラクターとのズレがない。

AIアシスタントがおもろい。 

アニメに出てくる人工AIっていうのは たいてい主人に尽くす万能な補佐ではあるんだけれども 今回のは忠実ではないのも面白かった

できる限りのことはやるけれども、内緒にしていることもありますよーというところが非常にスリリング。

人工知能は あれやこれや情報を握っているから 敵に回したら怖い。

あと個人的な 見どころはAI自動運転のところ。車が暴走するシーンがあるんだけれども これが 自分の意志とは関係なく自動運転で動くっていう。

よく考えるとめちゃくちゃ怖い。でも ハッキングされたら こういう事は起こるかもしれないなという気がするんですね。

例えば 警察が犯人を捕まえたいとなった時に、そいつが車に乗った途端に 自動運転で所定の位置まで連れて行ったり出来ると。

逆にマフィアがAIをいじる場合は、組織にとって邪魔な人間を 自動運転で崖に突っ込ませて自然死に見せかけたりとか、そういうことをするんじゃないかなと思うわけなんですね。

これはなかなかに怖いという風に思いましたね。

隅田川の勝どき橋が開いて 落ちるシーンのアングルがとても良かった。ああ こんなに高いのかっていう。橋が開くとビルの最上階くらいあるし。50メートル程度。これ開くのに20分かかるらしい(笑)実際はアニメみたいにはいかないようだ。

背景も丁寧。遠景で1カットのところでも ちゃんと人がいて、物が置いてあってっていうのを丁寧に描いているから 街として機能しているんだと思わせてくれる。

最近はコロナのご時世だから 制作費の削減か何かでキャラのアップでひらすら喋るのとか 多いけども そういう事もしていないという。

グルットナのシーンや タンカーのシーンで3Dアニメ入れたりするのも ああ上手だなと。シリーズ通して 作画も全然崩れないから A-1すげーとしか言えない。

5話以降は加速がかかってあっという間に終わった。多少 話に触れるけれども あのカギはなんだったんだろうかと思ったけれど 中身は問題じゃなくて 警察に証拠をもみ消させるほどの誰かがいるというための材料だったのかと。 

ただVXガスは水にほとんど溶けないから 大助が水に沈めても気休めにしかならないってのは本当で、皮膚からも入るから あんな量がブシューッと漏れ出てきた時点で 本当は全員ご臨終。 ただ犯人としてみれば 地区の住民を巻き込んでもいいから 大統領を暗殺するというね。

どんだけ殺意が高いのかっていう。そういう怖いシーンもありました。 非常に練り込まれているプロットだったし その世界を再現したスタッフも お見事だったなーと思いました。文句なしのレベル。

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