アサシンクリード最新作アサシンクリードヴァルハラはAmazonで 驚きの低評価2.1点が付いている。
なぜか低評価のヴァルハラ
なにごとかと思って 低評価のコメントを読んでみると低評価の要因は大きく2つで 流血表現が少ないことと 進行不能のバグがあるという事のようだ。バグはそのうち直るらしい。
公平に見て 流血表現が少ないなんて 購入前にはわからないことが多い。実際プレイしてみて動かしたら血が出ない! こういう事なら買わなかった だまされたと感じた人もいるだろう。まぁほら ゲオが助けてくれる。
今回のAmazonのは やほー系の群衆クレーマーとか メタクリティックの愉快犯爆撃とは様子が違うようだ。
斬っても血が出ない
たしかにPS版のヴァルハラでは 流血表現が少ない。その結果 攻撃が当たっている手ごたえがまるで感じられなくなっている。血が出なくても別にいいという人もいるが比率は少ない。
一作前のオデッセイでは 流血表現があったのに なぜかヴァルハラでは通常攻撃の1、2撃目の流血表現が無い。
別に好んで血が見たい人ばかりではないだろう。ただ人が戦っているのに ほとんど血が出ないので 当たっていないかのような不自然さを感じてしまう。 藁人形かBOTと戦っているみたいで虚しくなってくるのも無理はない。
こんなにひどいのに公式説明がないじゃないかとのお怒りを受けて
ユービーアイソフトの公式ブログが反応。
ゲームのレーティングを取得する際、オリジナルのゲームに対して、当初予定していた修正内容では日本で発売することができない可能性が高いことが分かりました。そこで、関係機関との協議の上、日本で発売可能となる表現修正を再度検討した結果、流血表現の削除も修正項目に含まれることとなりました。
全世界同日発売を維持するための対応となりましたことをご報告いたします。
とある。つまり規制を通過させるために 流血表現の削除をしたよという事らしい。
え?
じゃあオデッセイはどうなのか、ゴーストオブツシマとかの流血はよくて ヴァルハラだけ規制が厳しくなったとか?
いやいや そんなわけがなかろうと。ウソを申すなと。
https://www.playstation.com/ja-jp/games/ghost-of-tsushima/
もしや 急いで出して失敗した?
全世界同日発売を維持するための対応ってのは何だろう。
それって発売するまでの時間がなかったから 過剰に流血表現を抑える提案を「あーもう それでいいや 血を削ればいいんだろ」と 雑に削って発売したってことなのか。
「納期が近いのに 今から作り直してたら間に合わねぇ。日本だけ遅れたら売れねぇし、サイパーパンク2077が来る前に出したい。血を出すのは しょうがねぇな削るぞ」ってところなんじゃないかと。
うーん、ユーザーの立場からすれば嫌だけど メーカーの気持ちはわかる。
これ聞いて 2つ思ったのは まず日本独自の規制を通過させる手間のせいでゲームが台無しになってるとしたら それはひどくないかと。
海外版の評価は高い。これってヴァルハラ自体はよくできたゲームだと認知されているってことよね。アジアだけ 変に修正したせいで評価が落ちてる。これはもう失敗だと言える。
日本の家庭用ゲーム機はCEROを通過させないと売らない取り決めがなされている。CEROの審査倫理規定をよく読むとあいまいだ。”極端に残虐な印象を与える出血表現”はNGとか 審査員の裁量が反映されそう。
ubiの言い分から考えると CEROに審査資料を送って、それでレーティングが通らなかったもので 修正して発売したって事になる。
でも そしたら オデッセイの血しぶきは何だったんだろう。変だ。
次に納期を優先させたってところだよね
うーん。ここまで作ってきて、なんで妥協したのか。同時発売じゃないとダメっていうのは譲れないものだったのか。
CEROの審査代って高いって書いてるけど CEROの売上7800万円だから 全然大したこと無い。ubiは審査代ではなく決められたスケジュール通り、発売日を優先させて無理やりにでも出したかったんじゃないだろうか。
今回のヴァルハラを見てみるとおかしな点が多い。斬首はある。部位欠損もあるその時の流血はある。でも攻撃ヒット時は血が出ない。
血はダメ。でも首チョンパは有り。
出血描写にも統一感がないから 違和感がある。やっぱり時間と修正に当たる人員が足りなかったのかもしれない。
ヴァルハラ自体は悪くない。
ただね それだけでプレイしないというのも もったいない話で、流血を除けばヴァルハラのクオリティは高い。デーン人とサクソン人の戦いを描いている作品なんて ないし。
日の当たる地中海とは違って 今回は日の当たらないクソ寒い北欧の大地だから農業なんて流行るわけないし、そりゃ 温かい大地求めて襲ったほうが早いとイメージしやすくなる。歴女なんて鼻息を荒くしながらプレイしていることだろう。
オデッセイのきらびやかな鎧に比べて、ヴァイキングの装備は毛皮となめし革で作ったゴミみたいな鎧で泣けてくるし。
武器装備なんて 地味なものしか作れないのに アイテム収集意欲を掻き立てないといけないから スタッフの工夫が忍ばれる。
ヴァイキングたちのボロ小屋と、サクソン人側の建物や衣服 装飾の差を見学するのも楽しい。王冠 衣類 建物でヒエラルキーを人工的に作ろうとしたサクソン人は ずる賢いし 頭いいってのも透けて見える。
アテネとスパルタどころじゃない 全く違う文化のぶつかり合いっていうのが分かる。そら戦争や外交に強いわけだよ。どっちも生き抜くのに必要だから うまくなるはずだ。
何の話だよ
今年のユービーアイはヴァルハラが最後の砦だったように思う。 予想通り死んだハイスケ、すでに飽きられているレギオン。最後がこれなのは 悲しい。しかも日本だけ 本体と関係ない要因でコケたっていうのが やりきれない。
ceroの規制ってのは審査の基準が不透明だから もうちょっと概要を教えてくれないかという思いが募る。
そもそも流血表現を増やした場合と減らした場合で どれくらい犯罪件数が変わるのか分かるのだろうか。影響があるのだったら海外はなぜ禁止しないのかもよく分からない。
ただ、それを差し引いても UBIは良い作品を作る技術はあるものの 時間かけて作るだけの余裕はないように見える。
ただ マーケティングやパターンの繰り返しに走って いかに効率よく製品を売るかには熱心に見えるが、その勢いで妥協のないものを作らないと リメイクと70点を量産することになってしまうのではないだろうか。
追記2020/11/19:CEROは無関係と発表
2020-11-19
11月18日、ユービーアイソフト社がUBIBLOGにおいて「『アサシン クリード ヴァルハラ』のゲーム内表現に関して」という文書を発表されております。本機構では、この件について同社から一切ご連絡も協議のお申し出もいただいておらず無関係ですので、その旨お知らせいたします。
https://www.cero.gr.jp/publics/index/1/detail=1/b_id=1/r_id=21/
ceroは無関係らしい。流血に関する協議はしていないとのこと。つまり差し戻しはなかったことになる。
は? じゃあ一体 ubiが言っていた関係機関ってなんなんだろう。ps4でレーティングを決めてるのってcero以外にないし。
これはマズい。協議なんてなかったとすれば 誤認どころの話じゃない。
これは 先の文章を書いた担当者の方がえらいことになりそうだ。追い込まれて 嘘をついちゃったのか 確認作業にミスがあったのか。どれにせよ気の毒だ。
【2020年11月19日17時50分追記】
先日公開した流血表現の修正に関しまして調査を進めた結果、弊社内の問題であることが判明いたしました。関係各所及びユーザーの皆様には、心よりお詫びを申し上げます。
流血表現につきましては社内でさらなる調査を至急行っており、詳細が分かり次第お知らせいたしますので、今しばらくお待ちくださいますようよろしくお願い申し上げます。
その後にubiから出された説明文。また謎が大きくなった。社内の問題としている。
流血に関して協議なんてなかったと言っているんだから CEROが流血をもっと控えろといったわけではない。社内の判断だったと。
ということは このちぐはぐな流血表現を見る当たり、規制の内容は社内で決めて、中途半端な出来になっちゃったけど もう時間ないから途中で出しちゃったってことなのでは…?
だとすると 追加パッチで 流血表現が追加される可能性もありそうだ。
ただ気になるのは 詳細が分かり次第とあるけれど 問題の詳細が分かっていないのに 社内の問題だと なぜ分かったんだろう。
それに流血表現の修正に問題があったって表現も変だ。社内で協議して出した決定じゃなかったのだろうか。
文章だけ見ても ユービーアイの広報の人たちは混乱しているように見える。もう可哀想だし 抗議の声は十分届いたと思う、あとは判断を信じて待つしか無い。
時間がなくて間に合わなかったのなら これだけの騒ぎだし もう一回丁寧に見直して作る時間がもらえるはずだ。チームも送ってもらえるだろう。
バグはともかくとして アクションゲームで大事なのは 敵のリアクションのようだ。これで見直しが入るだろうし、ヴァルハラや次回作も確実にもっと良くなるだろう。
ヴァルハラを買って応援しよう。それが一番いい。