dアニメ(公式サイト)に虐殺器官があったので、勢いで視聴。
え?どんな話かって?
人を殺し合わせるウィルスを途上国でばらまいてる犯人を主人公が捕まえに行く話です。途中までは普通なんだけど、ラストで「なんでやねんねん!」と思う。
友達にふわっと話せるようになる ネタバレあらすじ
アメリカの偉い人たちが、アメリカを次のテロから守るために、どんな手があるか考える。
そこに犯人が提案する。
犯人「わしの嫁も子供もテロで死んだ。もうこんなの嫌や。せや!アメリカをテロから守るために貧しい国を内戦状態にさせればええ」
政府「それだ、そうすればアメリカはテロの標的にならんな。貧しい国の人は死んでもいい。俺たちはピザが食えるから! 」「じゃあ頼む」って言って作戦開始。
犯人は各地で 互いに殺しあわせる殺人ウィルスをばらまく
アメリカ政府の予想以上に人が死にすぎたので 軍人の主人公に犯人を捕まえるように依頼
主人公が 犯人とその彼女に接触。
彼女は犯人の犯行にブチキレる
彼女「あんた 裏でコソコソこんな事してたんか。 誰もこんな事のぞんでない。うちは世界が平和になってほしかったんやで!主人公はん これを世間に公表してくんなはれ。」
犯人「せや、こんなことはアカン。でもワシはテロからアメリカを守りたかったんや。
すまんけど主人公。ワシが世間に言う前に ワシは政府に殺されると思う。だから お前が世間にアメリカ政府がやったことを公表してくれ」と言う
主人公「わかった ワイにまかせとき」 っつって犯人射殺
主人公がやったこと
1.アメリカ政府がやったことを暴露する(約束達成)
2.ついでに殺人ウィルスをばらまく(独断)
アメリカで内乱開始。
ラストが荒療治なワケを探る
これで 2.がよく分かりませんでした。なんで公表するだけでなく、殺人ウィルスまでばらまく必要があったのか。
恐らく 主人公は 1で政府に相当な打撃を与えるだけじゃ物足りなかった。公表するだけだと、アメリカ国民は また新しいテロが国内で起きた時に、アメリカがテロの標的にならないように他国で殺人ウィルスをばらまくことを肯定し始めると思った。
だから 2.でアメリカ国内で内戦を起こして、殺人ウィルスによる問題解決をやめさせようとした。また、他国への干渉も減ると考えたっぽい。
この結末って 多分アメリカ政府・国民の風刺なんじゃなかろうか。
政府や軍が他国に介入しては混乱させてる状況や「国境に壁作って、ウチでピザでも食おう」という態度に ムカついたクリエイターが「 いつまでも人の国で戦争やってないで 困ってる人を助ける施策をしろよ。そんなに戦争がやりたいなら自分の国でやれ」と言ってるように感じます。
そんで水戸黄門みたいに一瞬スッとするんですが、結局市民が死ぬっていう この後味の悪さがぬぐえません。
よく考えるとアメリカでの内乱を見越してウィルスを配るので、政府の悪行だけが悪いのではなくて、国民を巻き込んで全体の意識を変えようとしたんだなという気がします。
アメリカは経済の規模が桁違いで、人道支援やテクノロジー開発も影響が大きいのに、それでも市民を巻き込んで世直ししようとする このやり方は過激だし、
これしか方法は無かったのか、生死をかけないと意識改革はできないのかとも思います。
しかし作者も造り手も当然そこら辺は考えた上での話だろうし、ここまでしないと大勢の意識なんて変わらねぇよというメッセージなのかもしれないなと。
まぁそこらへんはフィクションなので現実の団体とは(ry
手塚先生が 漫画は風刺ですっていってたけど、この作品は強烈なパンチの効いた風刺で、熱いなぁなんて思います。
個人的には ウィルスの開発の停止、拡散を止めるワクチンの開発でラスト、治安維持を監視する機関の設立(公安9課)という形が良かったかなぁ…
いやいや やっぱりこの結末が 持ち味なんだろうといろいろ考えさせられた いい作品です。