要約 |
スタジオモニター用ヘッドホン 4つの特徴
○録音した時に どんな音で録音されたのかを正確に確認するためのヘッドホン。
○市販のものに比べて周波数帯域が広い。
○音質はフラットで低~高音域を均等に鳴らせる。
☓ いい音も悪い音も聞こえすぎで 音楽を長時間聞くと疲れる事が多い
メリットとしては開発費を回収しおわっている機体が多いので、割と低価格でも 一般ヘッドホンの高級機並みの可聴域の広さを持っている機体が多い。
①YAMAHA HPH-50
YAMAHA HPH-50
実勢価格 \2,356
HPH-50は見た目こそカジュアルなヘッドホンですが、知る人ぞ知るモニター用ヘッドホンです。価格と品質をバランスさせた密閉式で、家庭での録音や普段使いのヘッドホンとして海外でも人気があります。
低価格ですが38mmのネオジムドライバを搭載しており、バランスの良い低音~高音を再生することができます。ミニプラグだけでなく6.3mm変換ステレオプラグも付属しています。
レコーディングの為のエントリーモデルとして これ以上ないクオリティです。90度回転できるスイベル機構とレザーパッドで長時間の楽器練習でも疲れにくい設計になっています。133gとかなり軽いのもポイントです。特に予算を抑えたい場合 HPH-50はいい選択です。
スペック詳細
方式:密閉式
ドライバ:ダイナミック
ドライバ径:38mm
マグネット:ネオジム
周波数応答:20-20khz
音圧感度:103db
インピーダンス:35Ω
重量:133g
②Superlux HD 681
実勢価格:2,980
コスパ最高の格安モニター
非常に評判の良い格安モニター。音漏れを気にしないのであれば、Superlux HD681は最高の選択です。価格的に素晴らしいサウンドで220gの軽さも魅力です。
完璧な低音とフラットな中音域でバランスの取れたサウンドを持っています。高音は標準的ですが セミオープンなので音の広がりはよく、静かな室内でのDTMやミキシング作業に向いています。
弱点は素材や見た目がシンプルな所ですが 耐久性は十分にあります。コスト以上に価値のある、全体的にまともな設計のヘッドホンです。
タイプ: セミオープン
ドライバ:50mm ダイナミック型/
マグネット:ネオジウム
感度:98dB SPL/mW
周波数帯域:10Hz ~ 30,000Hz
インピーダンス:32Ω
最大入力:300mW
③オーディオテクニカ ATH-M20x
audio-technica プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M20x
実勢価格 \5,670
5000円台で最高の密閉式
M20xは プロフェッショナル向けヘッドホンMシリーズの中で最も低価格帯のヘッドホンです。しかしドライバは本格派で、ネオジム磁石と 2万円級のヘッドホンに使われる高音質素材のCCAW(銅被覆アルミ線)ボイスコイルが使われています。
アジャスタ部も金属製でチープ感はありません。
周波数特性はフラットで、特に低音から中音(251hz-20khz)が素晴らしく、高音も標準的なのでかなり使えます。(海外サイト)ミキシングとレコーディング両方で使用できます。
コードも無酸素銅線でノイズを低減させているので、追加のケーブルは必要ないです。細かいところまで手が行き届いているヘッドホンで、5000円台ではトップクラスのヘッドホンです。
ただパッシブタイプのイヤーカップなので、遮音性は十分ではなく、高音は漏れますので通勤や野外での使用には向きませんが、音を忠実に再現するので映画や音楽にも使えます。
タイプ: 密閉式
ドライバタイプ: ダイナミック
ドライバ径: 40mm
マグネット: ネオジム
周波数特性: 15 – 20,000 Hz
音圧感度: 96 dB
インピーダンス: 47Ω
重量190g
④AKG K240S
AKG K240 Studio
実勢価格 ¥6,393
30年を超えて使用されるAKGの傑作
パッと見でAKGとわかるユニークなデザインで有名なK240Studio。オーストリアの名門音響メーカー、AKGが開発したK240Sは30年以上も売れ続けています。
エディ・マーフィが「party all time」というミュージックビデオで使って大人気になった定番のモニタリングヘッドホンです。性能の割に激安な事もあってヨーロッパのレコーディングスタジオでずっと使われています。
K701等と比較すると、多少 素材のチープ感を否定できませんが、中身はホンモノです。XXLトランスデューサーと独自特許のバリモーションシステムで、高感度なドライバを実現しています。クリアな中・高音が人気の理由です。波形はこちら
ドライバは30mmですが予想以上にパワフルで低音も良く鳴ります。セミオープンタイプなので遮音性は皆無で、屋外では使えませんが、室内ではコスト以上のパフォーマンスを発揮します。
私が購入したK240です。外観の素材に多少のチープ感はあるのは残念ですが、軽いし、比較的安いしで便利です。
タイプ: セミオープン
ドライバタイプ: ダイナミック
ドライバ径:30mm
マグネット: ネオジム
周波数特性: 15- 25,000 Hz
音圧感度: 104 dB
インピーダンス: 55Ω
⑤Sony MDR-V6
V6はMDR-CD900の海外版で同性能
1985年にソニーが開発したプロ向けスタジオ用ヘッドホンがMDR-V6です。音域も広く 遮音性も高いので 多くのレコーディングスタジオ、DTM、宅録用と、幅広く使われている鉄板ヘッドホンです。V6は海外向けモデルなので 逆輸入版が安価に購入できます。
1993年には DJ向けに 低音が強化されたMDR-CD900が発売されましたが、V6は世界標準ヘッドホンとして現在も生産が続いています。
発売当時 音楽CDが初登場したことで、CDの音質を再現するヘッドホンという目的で開発された機種で、イヤーパッドにFOR Digital と書かれているのはそのためだったりします。
波形は低音がやや抑えられていますが、中音から高音にかけて非常にフラット。約99ドルということから 普段使いの製品としても 根強い人気があります。平たく言うと万能選手です。
折り曲げ可能なデザイン
他の製品と異なり、折り曲げ可能で密閉式というメリットがあります。Amazon.comでは2500件を超えるレビューがあり、点数は4.6、ソニー不朽の名作の1つです。
タイプ: 密閉式
ドライバタイプ: ダイナミック
ドライバ径:40mm
マグネット: ネオジウム
周波数特性: 5- 30,000 Hz
音圧感度: 106 dB
インピーダンス: 63Ω
重量:230グラム
⑥SONY MDR-7506
MDR-7506はV6のリニューアル版
1991年に発売されたMDR-7506 はMDR-V6の再調整版です。こちらも海外モデルです。1991年から販売され、現在でもプロのサウンドエンジニアに使用されています。7506も折り曲げ可能です。
V6は内部にサマリウムコバルト磁石を使用しているのに対し、MDR-7506はより磁力の強いネオジウム磁石を使っています。ただし 波形に大きな違いはありません。
V6と7506の周波数特性はほぼ同じ
http://graphs.headphone.com/
「V6と7506で音の違いが分からない」というのは世界共通です。価格重視の場合、どちらか低価格な方を選ばれると良いかと思います。
MDR-7506
タイプ: 密閉式
ドライバタイプ: ダイナミック
ドライバ径:40mm
マグネット: ネオジム
周波数特性: 10- 20,000 Hz
音圧感度: 106dB
インピーダンス: 63Ω
重量:230グラム
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