なぜ韓国でeスポーツが発達したのか
背景:通貨危機とインターネット普及
eスポーツが発達したのは1997年、この背景にはインターネット普及がありました。韓国でもこの時期にeスポーツが拡大しました。
株やEXに詳しい人なら ご存知かもしれませんが、この時期は世界同時不況が襲って 新興国の通貨危機が発生。国がまさに潰れようとしていた時期でした。
韓国は国策として、ネット事業に力を入れたわけです。
日本ではネットカフェが2000件程度ですが、韓国では2万件あるとされています。
1997年当時、 街ブラしていた若者は不況で職がなかったのでネットカフェに集って、ゲームに打ち込むようになりました。
そんな背景があって、韓国で eスポーツ人気が熱を帯びるようになりました。ちょうどブラジルのスラム街の少年がサッカーに打ち込んで サッカー大国になったのと似ています。
当時 世界的には日本製のコンソールゲームの人気が高かったのですが、当時の韓国政府は日本製のゲームを輸入禁止にしていたために、PCゲームに人気が集まるようになりました。
韓国は7年先を行っている
さらに人気は拡大し、2013年にはソウル市にeスポーツの専用競技場、ネクソンアリーナがオープン。
ちょうど野球場でプロの試合を観戦する感覚で、プロの選手の試合を観戦することができます。韓国ではプロゲーマーは野球選手より人気が高い存在です。
日本でもテレビで野球中継はされていませんし、野球離れは進んでいますから そうなる可能性はあります。
2018年11月のリーグ・オブ・レジェンドのチャンピオンシップは韓国 仁川文鶴競技場で開催、収容人員は52,200人で満員です。日本にも2~3000万人規模のオンラインゲーム参加者がいるので、日本でも本気を出せば これくらいやれるはずですが、この規模のゲームイベントはありません。
日本でもe-Sports専用施設、 e-Sports Studio AKIBAなどがオープンしているけれど まだ始まったばかりです。
韓国の場合、ネクソンアリーナのような競技場に足を運ぶ人が 既に年間400万人程度いるため、資金のめぐりが良く、Eスポーツに本気になれる若者が多いわけです。
専業プロゲーマーになるのはプロ野球選手になるより難しい
華やかなプロゲーマーですがリスクも大きいです。
プロゲーマーはサッカー選手以上に選手寿命が短く、飛び抜けた判断力と反射神経を持つshroudですら活躍期間は 20歳から24歳まで。
現在、日本でプロゲーマーを名乗る人は 3000人ほどいますが、プロゲーマーと言っても さまざまで
・その職業だけで生活できる専業プロ
・職業は別にある兼業プロ
・自分で名乗るだけのプロ
と定義は分かれています。
専業はわずか100名程度で兼業を名乗る人が200名程度です。専業ストリーマーのほうがまだ確率があります。(勧めている訳ではないです。)
プロ野球選手が840名ですので 専業プロゲーマーになるのは野球選手になるよりも厳しい確率です。純粋な勝負の世界なので、相当な覚悟を決めてやらないといけない世界です。