最終順位を上げるには できるだけ早くリング内に入ったほうが有利なのか、それとも外側にいて周りをクリアリングしながら 中央には近づかない方が有利なのかを調べてみました。
ラウンド3の開始時点で リングの中心に一番近い3チームと、リングから最も遠い位置にいた3チームの順位を比較。
もし戦術に違いがなければ 最終順位に違いはないはず。
サンプルにしたのはALGS Week1とアジアチームのみなさんです。感謝します。あとEsport-Rageのマップ動画を上げてくれた人と企画してくれた人にも個人的に大感謝してます(次の大会も期待してます)
サンプル
そんなこんなで 調べてみた結果がコレです。
中心近くに居たチーム | 最終順位 | 中心から遠くに居たチーム | 最終順位 | |
ラウンド1 | RIG | 5位 | O2 | 13位 |
LAG | 4位 | EVA | 14位 | |
DNG | 9位 | GROW | 12位 | |
ラウンド2 | LAG | 12位 | FL | 15位 |
Meteor | 4位 | UNL | 6位 | |
DNG | 7位 | GROW | 3位 | |
ラウンド3 | ENTER | 3位 | USG | 19位 |
LAG | 13位 | RIG | 10位 | |
GHS | 11位 | ORT | 6位 | |
ラウンド4 | WQT | 3位 | USG | 4位 |
GHS | 5位 | VOKU | 10位 | |
DTN | 8位 | Meteor | 11位 | |
ラウンド5 | CR | 2位 | USG | 17位 |
MUK | 1位 | UNL | 18位 | |
DTN | 8位 | FL | 13位 | |
ラウンド6 | WATAKO | 11位 | USG | 14位 |
EVA | 6位 | VOKU | 16位 | |
GHS | 2位 | O2 | 9位 |
これを検定にかけるとこんな感じです
先入り | 後入り | |
平均 | 6.33位 | 11.67位 |
分散 | 13.88 | 22.24 |
標本数 | 18.00 | 18.00 |
相関係数 | -0.16 | |
仮説平均との差異 | 0.0000 | |
df | 17.0000 | |
t Stat | -3.496 | |
P(T<=t) one-tail | 0.0014 | |
t Critical one-tail | 1.7396 | |
P(T<=t) two-tail | 0.0028 | |
t Critical two-tail | 2.1098 |
結果→先入りッ…圧倒的に有利ッ…
先入りの場合 平均が6.3位、後入りは11.6位と 先入りのほうが大幅に順位を伸ばしやすいです。p値的に偶然ではありません。
結論 順位を伸ばしたいなら ラウンド3までに中央付近を陣取る。
後入りのデータをよく見ると 順位のばらつきが大きく 順位を伸ばせるかどうかは運次第な事が分かります。しかも分の悪い賭けです。
なぜ後入りは順位を伸ばしにくいのか?
後入りで 外から中に入るチームは 進行上の敵チームと戦わざるを得ないというケースが多いです。そして戦い始めたら プロであってもなかなか逃げ切れない。まず漁夫とエリアに挟まれます。
上は ALGS2022北アジア、各チームのキルと順位の10試合の平均を取ったものです。WEEK1からWEEK3までの試合がデータ元です。例えばCRは1試合平均で6キル、平均は10位という感じです。
現在アジア地区で 一番キルを稼いでいるチームはCRとFNCです。しかし CRでも相手をなぎ倒しながらエリア内に進む事は出来ていません。戦っているうちに漁夫が来たら低位で終わります。
外から内に進む場合でも成功することはあります。ラウンド2のGrow Gamingのように 戦いが発生しても 途中で中断して 敵のいないルートを通ってリング内に侵入できれば 順位を伸ばせたりもします。
ただ成功確率は低いです。後入りは11位以上になればラッキーです。
逆に先入りチーム(ラウンド3の開始までに リングの中央付近に居たチーム)のメリットは大きいです。順位を伸ばせる理由としては…
・リングで削られない。
・回復 弾数を温存できる
・チームメンバーの欠損リスクが下がる。
・リング内のチームはリングダメージを味方につけて外チームを攻撃できる。
・高い順位が約束される状態なので 精神的に余裕を持って戦える(負けてもポイントが入る)
・後半戦に集中力を温存できる
先入りメリットはかなり大きいです。
この早め陣取り戦術はランクでも効果を発揮します。ぜひご活用下さい。