モニター用ヘッドホンで音楽を楽しむ事ってできるの?

モニタリングヘッドホンと聞くと、アーティストがレコーディングの時に使う印象だったり、音にこだわるDJの方が使っているというイメージですが、日常用として家庭で使うのはアリなのでしょうか?音楽を楽しめますか?

picture:amazon ATH-M40

楽しめますし、使っている方もたくさんいらっしゃいます。ただ市販のヘッドホンとモニターヘッドホンの特性の違いを知っていたほうがいいかもしれません。

“モニター”として売られている製品の中には、本当にモニター品質なのか怪しいものもありますが、一般的には以下のような共通点があります。

モニターヘッドホンの8つの特徴

SONY 密閉型スタジオモニターヘッドホン MDR-CD900ST

SONY スタジオモニターヘッドホン
MDR-CD900ST

・周波数特性がフラットで、可能な限り原音に忠実なチューニングがされている
・周波数が幅広い
・歪みが少ない
・市販の製品に比べて細かな音まで拾う
・仕事として使うので長時間の装着に耐えられるように設計されている。
・野外やプロの長時間使用・多人数使用でも耐えられるだけの耐久性をもたせている。
・コードが椅子を持ち上げても断線しないくらい頑丈。
・ケーブルや部品を交換できる製品が多く、壊れてもユーザーが部品を交換すれば元通りに使用できる設計になっている。

ご覧のように 音を楽しむための設計ではないです。低音、中音、高音をお互いに適切な比率で再現します。監督やサウンドディレクターが、どんな音が録音できたのかを知るための、正確さを追求したヘッドホンです。

周波数特性がフラットというのは、例えばゲーミングヘッドホンは大抵、爆発の迫力を増すために 重低音の音量が強く出るようにチューニングしてあります。それがモニターヘッドホンだと原音そのままの大きさになるという具合です。


モニターは なぜ聞こえない音まで再生できるようにしているのか。

audio-technica プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M30x

audio-technica プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M40x
15~24,000Hz

人間が聞こえる周波数はおおよそ20Hzから20000Hzなのに、なぜモニターヘッドホンはそれよりも幅広い周波数を出力できるようにしているのか、というのがナゾでしたが

例えば、楽器をジャーンと鳴らした時には可聴域より低い音も高い音も出ています。場合によっては100Khzを超える音が出ていたりするそうです。モニターヘッドホンはそれをそのまま再現するために、わざわざ可聴域よりも広い周波数で出力しています。

でも、それを再現したとしても聞こえないなら意味がないんじゃないのと思うんですが、オーテクさんの解説では実は可聴域よりも高い周波数が可聴域の音に影響を及ぼし、聞こえ具合に影響するとおっしゃっているので、実は聞こえない周波数も役に立っているようです。

これに関連して言及しているDOSV2017年11月号も購読してみたのですが、その文中には可聴域を超える音は耳では感じないが、体で感じることができるとありました。私の感覚ではさっぱり分かりませんが、ここらへんは実際に聞いてみないと判別しにくい所です。

有名なモニターヘッドホンメーカー

 モニターヘッドホンを製造する有名メーカーはAudio-Technica, Beyerdynamic, Sony, Shure, Fostex, Pioneerなどです。

モニターヘッドホンは実は割安なモデルが多い

スタジオ向けヘッドホンは大々的にテレビCMや広告をうちませんし、さらに開発コストを取り戻しているロングランな製品もあります。つまり新開発の製品よりも、品質の割に安い傾向があるので便利だったりします。

モニターヘッドホンの弱点

弱点は聞こえすぎるという点です、編集をする時は細かいミスだったり、背景のノイズだったり、ミキシングを失敗してたり、マスター版で失敗してたり、圧縮した時におかしいなと思ったりするので、気になりだせば止まらないヘッドホンになります。音をぼかさないので、悪い音はそのまま出て聞き疲れします。

またポップス歌謡曲はモニター用ではない普通のHi-fiヘッドホンで再生されることを前提にチューニングされているので、ポップス等を聞くときには普通のHi-fiヘッドホンのほうが心地よく感じます。

ですのでスタジオ用の製品だから音質は最高ですか?と聞かれると、難しいです。ラーメンと同じで味わいが違うという感じです。素材の味そのままを聞きたい時に使うヘッドホンでしょうか。


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