【老眼を自力で治す本】 ガボール・アイはなんで効くのか

どうせ治んないでしょと思ったら眼科の先生の本だった

眼科医の平松先生が書かれた 1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイという本が 密かなブームなんだそうで、平積みになっていました。

正直こういう類の 視力回復本は「より目にしろ」だとか「遠くを30分眺めろ」だとか 無茶なものが多くて「すげー怪しい」と思っていたけれど  これは眼科医の先生の本なので、「…いけるんじゃないか? 本当に目が良くなるんじゃない?」と思って立ち止まってしまいました。

でも なんでこんなシマシマをながめるだけで目が良くなるのかというのも気になったのでいろいろ調べてみました。

1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!  ガボール・アイ

結論:マジで老眼に効くらしい

【老眼になる原因】悲しいことに中年になると、眼の中のレンズ(水晶体)は固くなっていきます。

目の筋肉はレンズを引っ張って焦点を調整するわけですが、レンズが硬いものですから 年をとるほどにピントを合わせるのに苦労する訳です。なんとも残念な話です。

一般に45歳になると83%の人が遠視の影響を感じ始めるといいます。50歳以上になると ほぼ全員が体感することになります。新聞を読むのに老眼鏡が必要になるかもしれません。

【具体的に何をするのか】訓練の中心は「ガボールパッチ」と呼ばれる 下のようなシマシマ画像を見るだけです。 ガボールパッチは、視力に関連する脳の部分を刺激します。

様々な研究で視力、コントラスト感度、読書速度を改善したと言っています。

ガボールパッチの例

トレーニングで変わるのは眼球じゃなくて

ある研究によれば 眼の変化ではなく、視覚を司る部分の脳に変化がみられたといいます。

ちなみにスマートフォンアプリでも この種の視力向上トレーニングが提供されています。 GlassesOff等のアプリがありますが、有料で、1ヶ月1200円もするので微妙です。

いろいろな「視力がみるみる良くなる本」の中でも ガボールパッチは科学的研究に裏付けがあります。

トレーニングは何ヶ月も続ける必要がありますが、次第に効果が出ると多くの研究が示しています。

欠点:結構 時間がかかるので 気長にやろう

Psychological Science誌に発表された研究では、16人の大学生と16人の高齢者(71歳前後)を1日1.5時間、7日間トレーニングした結果、 高齢者が訓練前の大学生と同じレベルで画像を見るまでになったそうです。

(これは実験のために長時間訓練されていますが、実際にシマシマ画像を1.5時間も見ていると疲れるので5分や10分など無理のないペースで始めたほうが良いです。)

このトレーニングで、なぜ老眼が軽減されるのかは正確には分かっていないものの、私たちが視覚情報をどのように処理するかが手がかりになりそうです。

脳のイメージの理解能力を高める→目が良くなる

例えば ヒトがりんごを見る時に その形や色などの特徴を捉えて、「りんごだ!」と分かるまでには脳の様々な部分が反応します。

トレーニングでは、どんな画像なのか 形を判別するトレーニングをくりかえすので、脳の中の視覚認識能力が改善すると考えられています

たとえばノイズの多い画像、ぼやけたような画像、小さなフォントのような 見にくいものに挑戦します。

そこで脳内のイメージを理解しようとするため、画像がなんなのか 判別する能力を向上させることができます。

それによって目が良くなるという仕組みになっています。

レビューを見ていると12日目で老眼がなくなったという方もいらっしゃいます、少しでも視力がよくなると新聞を読んだりするのが楽になるので いい書籍だなと思います。


What’s in a Gabor patch? neuroanatody.com

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