【ピケティ】21世紀の資本をサクッとまとめる

ざっくりどんな話?

・格差が拡大しているから 租税回避している企業や 金持ちにもっと課税して みんなで分配しようやって話。

格差ヤバすぎワロタ
現在イギリスでは人口の1%が土地の70%を保有する超格差社会になっている。


格差がなんでまずいのか?


格差が極限に高まって貴族が殺されたのが 18世紀のフランス。現状の格差はこのフランスと同じレベルになっている。

王様をポアしても格差は死ななかった
フランス革命では自由・平等の名のもとに王家は処刑され、新政府が樹立。「これで世界は平等に…」なるかと思いきや、今度は資本家が台頭して、資本家を頂点とした世界が再構築されただけだった。

産業革命で金持ちはさらに金持ちになった。

18世紀。産業革命の後 イギリスでは機械が発明されて生産性が向上したが、 最低賃金なんぞ決められてないので、資本家は労働者に対して最低賃金しか与えず、得た利益を再投資してまた機械を買って 無限に資本を増やしていった。

オラこんな村イヤだ

ヨーロッパで暮らしていた労働者は働いても大した賃金がもらえないので「もうやってらんねぇ」 とワンチャン狙いで新大陸アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに移住していった。 出ていかれたイギリスはアメリカで稼いだ利益をよこせやと言ってきたが 頑張って撃退する。

ハッピーな新大陸
アメリカに移住した者たちは アフリカから奴隷を買って それで綿花を作っては売却。得た利益で奴隷を買って また綿花を作る事で 豊かになっていった。1800年代は奴隷にとっては地獄だけど 白人にとっては天国みたいな時代だった。

調子こきヨーロッパ
産業革命で調子こいたヨーロッパ勢は アフリカ インド 中東アジアを制圧することで 資本を蓄えていった。

格差も急拡大して 1%の貴族が富の70%を所有した。「金持ちは死ね」という雰囲気になってきたので、フランス革命で学習した貴族はフェイクニュースをばらまいて ナショナリズムが台頭。「俺たちが貧乏なのは よその国のせいだ」と扇動して第一次世界大戦がスタート。

2つの世界大戦で格差が解消
戦争で 国がぶっ壊れたので 再建のために貴族から財産を徴収。ここで貴族の財産が減って格差は一時解消に向かった。

大戦後は 経済的にはハッピーな時代。戦後復興で需要が大幅に増えて なんでも作れば売れる時代だった。 株価は連日上昇してバブルが発生。 お父ちゃんも給料を株に突っ込んで、上がった株を担保に株を買ってた。毎日上がるもんだから みんな借金して株を買ってた。銀行もバンバン金を貸してた。

ところが株高は続かず、1929年にバブルが一気に崩壊して大恐慌が発生。 銀行が潰れるかもしれないので みんな仲良くATMに殺到した。

銀行も貸してた金が返せないもんだから見事に潰れて、融資の止まった会社も潰れた。失業した人は「資本主義は最悪。借金まみれだし まじで死ね」となって 関係ない店まで襲って強盗が多発していた。

ルーズベルトは公共事業で仕事を用意、最低賃金も整備して  貧乏人に金を配って 生活を安定させて 格差を解消することにした。

ドイツ何もかも嫌になる

アメリカ以上にヤバかったのがドイツだった。戦争に負けたドイツは 賠償金を支払わされたので 大量の通貨を刷りまくって対応。通貨を刷りまくったもんだからハイパーインフレが起きて あんパン1個で3億円みたいなトンデモ価格になった。そんな状態での大恐慌。

いよいよドイツ国民はおかしくなって 俺たちが貧しくなったのは 国内にいるユダヤ人のせいだ。せや もう一回戦争やろ! 強いゲルマン グレートアゲイン!っつって戦争開始。日本もイギリスの植民地をぶんどるために参戦して 盛大に負けた。

戦争後はハッピー
戦争が終わってからのアメリカは、しばらくは労働者に各種手当、育児休暇、福利厚生をして 中流層も増加していた。戦後から70年代まではハッピーな時代だった。

というのも ソビエトや中国は社会主義を掲げて 平等な世界を実現しようとしていたので、アメリカ国民が感化されて「ええやん」となったら 資本家の家が襲われて お金が獲られるのは目に見えていた。なので資本主義側も労働者の待遇をそれなりに良くしていたわけです。

ところが70年代になってくると社会主義が没落してきて、ソビエトも崩壊。

敵がいなくなって 調子こいた資本主義は「力あるものが 儲けを最大化するのがこれからの正義や!」という新自由主義にクラスチェンジします。

「能力に応じて賃金は上がっていくが、能力のないやつはそれなり。福祉を当てにするな 自己責任だ」という時代です。

資本家と多国籍企業が儲けを隠す時代が今。

企業は より儲けるために 政治家を使って法律を整備。やれ規制緩和だ 構造改革だっつって、社員の契約待遇を下げたり、社会保障を削ったり、チャイナやアジアに生産拠点が移動。

国内産業は空洞化し 中流層は激減します。

おまけに小さな政府だトリクルダウンだっつって、資本家に対する税率を下げて、労働者の賃金は抑圧されることで企業に金が集まり、労働者との格差はさらに拡大。

トリクルダウンなんて起きないってことは最初から分かっていたことだった。

現在、多国籍企業は 税率がゼロに近い タックスヘイブンに本社を設立することで 租税を回避して 富裕層と貧乏人の差は ますます拡大。税を払わないもんだから 国民全体の福祉に使われる金が足りていない状態になっている。

働いても給料上がんねぇじゃねぇか! そうだ俺たちの給料が上がらないのは 国内にいるメキシコ野郎のせいだ。仕事を奪った中国のせいだ!つってトランプ政権が誕生するわけです。

CV高山みなみ「おいおい  旧ドイツそっくりじゃねぇか」

まとめ このまま格差が広がればどうなるか

このまま多国籍企業や富裕層に課税できないならば、教育、保険、医療は良くならず、中流層以下の出生率は低下、産まれてきた子に能力があっても 中流以下のままで 不公平な時代は続きます。

富裕層は自分たちの税率が増える前に 「俺たちがこんなに貧しいのは 壁の向こうから来た奴らが俺たちの仕事を奪うからだ」とか「仕事を奪う他国が悪い」とマスコミを使って誘導するのが習わしですが、本当は 儲けている企業や 金のある資本家から税を徴収して 国に還元するシステムや 自国の産業を破壊しない程度の規制が求められているわけです。

だいたいこんな感じです。

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