【感想】95点。人生はあはれなり… 紫式部日記 本日もいとをかし

源氏物語を描いているマンガってのは結構ある。でも 読んでいて眠かったりする。浅き夢見しとか。そんななかで このゆるい感じの作品は大変に読みやすくて良かった。

いやー。あれだけ分からなかった シキブの日常がやっとイメージできた。

紫式部を現代チックに言いかえると「女官僚パープル」みたいな意味合いだから、これ あだ名なんですね。

本名は不明。現代で言うと 雅子妃の相談相手みたいな職業。

「共に生きる」ための経済学 (平凡社新書)

紫式部ってのは現代にもいて 教授だったりするんだけど こっちの式部は経済予想を外しまくるので、あんまり面影はない。

でも、平安時代のパープルさんは 比べものにならんくらい頭が良くて、漢語 今で言うと 英語の読み書きが スラスラできた。

というのも パープルの父(父パープル)は学者だった。天皇に勉強を教えるくらい 物知りだったんだけど学者気質で、天皇にも「てめぇ 物覚え悪すぎだろ!」とか言っちゃう系の人だから 速攻でクビになって 家でニートしてた。

父パープルは暇なもんで ゆたぼんに勉強教えるみたいなかんじで、家でホームスクーリングして パープルはグングン偏差値を上げていく。

孤独の意味も、女であることの味わいも

そしたらパープルは 周りのオトコよりどんどん頭良くなって行っちゃって、気がついたら 三浦瑠麗みたいな感じの、オトコ側からは求婚しにくい女になってしまった。

いや 三浦瑠麗なら良かった。パープルには なぜかオトコがさっぱり寄り付かなかった。

まぁその…いいにくいんだけど 多分ブサイクだったんだろうと思う。

で、「あれ?オトコが全然言い寄ってこねぇな…」と思ってたら、28歳。今で言う40オーバーになってしまった。

最終的には「女なんて抱けりゃいいよね」みたいな、金はあるけど 嫁も愛人もたくさんいる 年寄のおじさんが言い寄ってきた。

でも パープル家は金が無いので 「いいから嫁にいけ」と言われて、 パープルは しゃあなしで結婚することになった。その年寄りの旦那は結婚2年で死んだ。

パープルは側室だったので 遺産も入らず。子供だけ増えてシングルマザーになった。

しかし人生ってもんは分からないね。

パープルが”人生終わった。道長死ね。”と なんJにスレをたてようかなと思った時、知り合いの友達が家にやってきた。

「あんたニートなんだから なんか物語でも書きなさいよ」とか言われて書き始めたのが源氏物語。 ほぼ J.K.ローリングと同じ。

で、夫と別れたシングルマザーは思いのたけを 源氏物語にぶつけ始める。

それをサッシにまとめて1巻2巻とかして学級文庫みたいに家に置いといたら、 周りの連中が勝手に家に上がってきて「あらー あんたこれ面白いわ!」となり

気がついたら「ちょっと! 2巻 ずっと返ってきてないんだけど! 今だれが持ってんだよ。お前かよ  はよ回せや!」「うっせ、メルカリで買えや! あっ買えねぇか。 お前の父ちゃん受領だもんな ワハハ」ってなって、

その喧嘩のウワサが上層部まで行って  「なんか面白いらしいね? ねぇガースー。あの作者呼んでよ。宮中で書かせて 最新刊読みたい。」ってなった。

「もしもし パープルさん? あした 皇居に来てくれるかな?」「いまそかり!」

てな具合に 皇居でバイトすることになった。

でも 宮中で働いていた女官僚ってのは、今で言う 京都の御shゲッフゲフ… 一部の人みたいに 性格がコレですから↓

「あら、わてらの敷地に おサルさんが入ってきよりますえ」「あらどないしまひょ。仲良くせにゃあきまへんなぁ。(殺す)」ってなもんで せっかくニート脱出して皇居で働くことになったパープルを 全員でガン無視して、 パープルは 「体調不良です」って言って 実家に戻って 有給もらいながら5ヶ月ニートします。

パープルは実家でニートして 続き書いてたんだけど、雅子妃が「寂しい」って呼ぶもんで しゃあなしで出勤する。

で、皇居でいじめてた連中も「なんだ人気作家だと思ったら とんだヘタレやん これなら私の仕事もなくならんわいな。」というので安心して、パープル2回目の出勤は成功。

パープルは周りに有能だと思われると いじめられて また実家に戻ってネトゲ生活しないといけないので そこから 目立たないように  雅子妃の周りの世話係をやることになった。

時の天皇陛下も雅子妃のところに来て「最新刊で小室は どうなった?」っつって「あら まだ出ておりませんよ」ってやってる間に 仲良くなって夫婦仲も円満になっていったらしい。

パープルは8年くらい働いたらしいが、どうやって死んだのかは分からない。

ただシングルマザーの残した物語は1000年を超えて愛されるベストセラーとなった。

ここでは触れなかったが、一番面白いのは 人付き合いの苦手な紫式部が タテ社会の組織の中でどうやって入り込んで 生き残っていったかという コミュ障系の生存戦略なので

そこらへんは手にとって確かめてもらいたい。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする