「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書
西岡 壱誠著
俺流で本を読むと突き当たる疑問に答える本
本を読んでいると、途中で気が散って別のことを考え始めたり、せっかく買った本なのにすぐ忘れるので「こりゃいかんぞ」と思って、
そもそもの本の読み方の王道みたいなもんを教えてもらおうと思って買ったのがこの本。読み方を5つのレベルに分けて書かれているので実践しやすくて非常に良かった。
この本の著者は実際に東大に入学して、他の東大生50人くらいにインタビューするなかで共通する読み方をまとめてくれていてます。
282ページあります、かなり具体的に読み方が紹介されているのでここでも ご紹介します。
せっかく買った本から 栄養分を吸い出すための技が増えるので便利。
特に面白かった部分の紹介
○東大生の読書は受け身を嫌う
東大生の読書は、「へえ、なるほど、そうなのか」では終わらせず、「えっ、それはなんでなんだろう?」「それって本当かな?」「こういう意見に対してはどういう反論をするのだろう?」と「能動的に」読書をします。
受動的な読み方では本の内容が頭に入りにくい。きちんと能動的に、次にどういう展開が来るのか、なんで著者がその話をしているのかを考えながら読んだほうが、理解しやすいのです。
東大生は「能動的に」読書をする。じゃあどうやって能動的に読むのか。というのが第一章にかかれています。要約するとこんな感じになります
レベル1:まずは普通に読む。
レベル2:作者がなんでそんな事をいっているのか 自分なりに説明してみる
レベル3:わかった気になってるだけしれないので、今まで読んだ内容をざっくり要約してみる
レベル4:別の本を読んで 著者の言ってることがおかしくないか確かめる。
なんでそれぞれの意見が違うのか書いてみる。
レベル5:本の応用を利かせる
レベル5応用を利かせるって何よ?
本を読んで「面白かった、役に立った」と思うのもいいのですが、それだと3日たつと忘れます。もったいないのでアウトプットしちゃいなよという内容でした。アウトプットすると忘れにくくなるし定着するということです
本の内容を3日で忘れないコツ
読んだだけではまだ「人様の考え」「人様のもの」なので自分のものになっていません。なので、自分で生み出す必要があります。
生みの苦しみを経験することで、自分の考え マイアイディアに変わるわけです。ここが能動読書の最大のポイントのような気がします。
アウトプットというのは、誰かに話したり、ブログにまとめたり、ツイッターでつぶやいたりする事です。こうすることで情報が自分のものとして使えるように加工されるわけです。
気軽にアウトプットするコツは気軽に行うことです。
人に見せるのが恥ずかしい →最初はメモ帳にかきなぐっていこう
人前に見せる勇気がでない → 誰か困ってる人の役に立つかもしれません。炎上しても命まではとられませんので投稿してみましょう。
感想やまとめがうまく思いつかない → 100%を目指さないで30%くらいの完成度で書いてみましょう。いつでも消したり 付け加えたりできます。
まとめ
一言でまとめると、本を読んで吸収するだけでなくて、その本を読んでまとめたり、自分の意見を作ると本の知識が定着するようになるから お得という内容です。
気になる点をあげると、読み方のポイントが53個もある点です。それは多すぎで、もうちょっと絞った方が良いかなとも思います。取捨選択して 取り組みやすい部分から取り入れていけばいいのかなと思いました。
「何を増やすかよりも、何を捨てるかのほうが大事」 -BCGコンサルタントの格言-
というわけで私が厳選したテクニックは以下の3つです
1.筆者は何がいいたいのか。
2.それはどんな理由に基づくものか。
3.自分はどんな意見か。それはなぜか?
このあたりが言えるようになれば 読書は合格のような気がします。
本書は「仮説を立てて読む」「本は魚と心得よ」の所も非常にわかりやすかったのですが、これから読まれる方の意欲を削ぐわけにもいかないので、このへんにしたいと思います。
この後、どんな本を読んだほうが良いかという「いい本の選び」の方法に続いていきます。特にあなたの人生を変えた一冊というのが面白いです。
最後まで実用的でまっとうな内容です。読み方を考える上で非常に有効な一冊だと思いました。
次回作も楽しみです
東大生の方は積極的に情報配信してくれてたりするので、探すとオリジナルの読み方を紹介するブログや動画があったりして面白いです。この方の読書法は必要なところだけ読むというものです。動画もザッピングしてそうな感じがしますw