タイガー社のケトルの違いがよく分からなかったので 問い合わせも含めて比較してみました。
わく子の違いが分かる性能比較表
PCI-G型 | PCJ -A型 | PCH -G型 | |
PCI-G100 | PCJ-A101 | PCH-G080 | |
見た目 | |||
実勢価格 | 3,542 | 5,590 | 5,995 |
評価 | 4.4 (115件) | 4.3 (92件) | 4.5 (399件) |
容量 | 1000ml | 1000ml | 800ml |
消費電力 | 1300W | 1300W | 1300W |
本体重さ | 970グラム | 930グラム | 850グラム |
ふっ騰までの時間(満水) | 5分 | 5分 | 4分 |
蒸気レス機能 | なし | ○ | ○ |
容器 | 樹脂 | 樹脂 | フッ素加工 ステンレス |
沸とうから 1時間後の温度 | 約79度 | 約79度 | 約82度 |
転倒湯漏れ防止機能 | ○ | ○ | ○ |
本体2重構造 | ○ | ○ | ○ |
給湯ボタン | ○ | ○ | ○ |
から炊き防止 | ○ | ○ | ○ |
沸とうで自動オフ | ○ | ○ | ○ |
PCI… 蒸気レスでは無いけど お安い
PCI-G100は基本性能を押さえたスタンダードなケトルです。他の製品と異なるのは 蒸気レス機能がない所です。
PCIを手にとって見ると PCHと同じような穴が空いています、何の穴だろうと思って問い合わせて聞いてみた所 これは蒸気レス機能の穴ではなく 沸騰した蒸気を送り込んで 自動でスイッチをオフにするための穴だそうです。
PCIの省蒸気機能というのは沸騰後に素早くスイッチを切ることで、余計な蒸気の発生を防ぐ機構の事で、つまり沸騰自動スイッチオフ機能です。
価格と性能のバランスが良い 標準ケトル
蒸気レス機能は無いものの、PCIは転倒お湯漏れ防止もついており沸騰も速いので 基本機能を押さえた 良モデルだと言えます。ダイニングやキッチンで使うのに向いています。
内部は2重構造になっており、さわっても火傷をしません。熱を逃がしにくいので沸かした後の保温性能も十分にあります。PCIシリーズは唯一1200mlの大容量モデルが準備されているので、多めのお湯を沸かされる場合はそちらが便利です。
PCHシリーズは 蒸気レス構造で静か。
どこでも使える 蒸気レス機構
PCHシリーズは最上位モデルです。大きな特徴は2つあり、一つはステンレス容器を採用している所です。沸かす時の音も抑えられており、なおかつ耐久性においても一番頑丈なモデルです。
断熱構造なので触っても熱くないというのと、 万が一倒されても お湯漏れ防止機能がついているので、室内で動物を飼われている方に人気だったりします。
もう1つの強みは蒸気レス構造です。これはタイガー独自の技術で、蒸気をフタの内部で冷やし、外に出さない技術です。蒸気が出ないので、パソコンの近く等、置く場所を選ばないメリットがあります。
沸騰時間の短縮にも力を入れており、一番速くお湯が沸かせます。安全性・スピード・静音 全てを満たしたモデルです
中間に位置するPCJシリーズ
PCHの低コスト版
最後にPCJですが、これはPCHのヒットを受けて 2017年に登場したモデルです。
内容としては PCHに近く、蒸気レス構造を維持しつつも、ステンレス容器を廃止して樹脂製に変えています。
そのためPCHよりもやや軽く、本体のコスト削減も図っています。PCJは機能と安全性で目立った欠点はありません。真っ赤なカラーリングのPCJ-A101は人気です。
わく子の電気代は1回2.8円
電気ケトルは消費電力が大きいので電気代が心配になりますが、保温機能がないため、電気代は激安です。
実際に計算してみますと以下のようになりました。
消費電力は1300Wです。
満水時は5分間(0.083時間)電力を使いますので
1300☓0.083h=0.11kWhを消費します。
1回あたり おおよそ2.8円となります。
1日1回沸かしますと、1ヶ月あたりの電気代は84円です。
わく子の優位性を分析
ケトルに受け継がれた断熱の技術
タイガー社のケトルは 魔法瓶と電気ポットで培った断熱・保温技術が使われているので、すぐには真似の出来ないものです。何年も使えるコストパフォーマンスの高いモデルだといえます。特に赤文字は なかなか作れない技術です。
手入れもしやい広口の設計 | 広口の10cm設計なので、洗いやすく、お茶パックを捨てるのも楽です。 |
転倒お湯もれ防止機能 | フタのパッキンが内部でお湯をガードするため、倒しても湯こぼれを防ぐ設計です。(ただし、振ったら少しもれます) 急な地震が起きたり、うっかり倒してしまった時のリスクを低減します。 |
本体二重構造 | 断熱材を挟んだ二重構造になっているので、さわってもヤケドしない構造になっています。 |
蒸気レス構造
| 機械を守ってくれる蒸気レス蓋を採用 蒸気レスなのでパソコンや機械の周りで安心してコーヒーやお茶を飲む事が可能。 |
スピード沸騰 | 1300Wの電力で速い沸騰。 |
編集後記 安全性の高い タイガーと象印
店頭に足を運んでみて20製品ほどを比べて分かったのが、本体が熱くならない2重構造で作られている電気ケトルは少ないことでした。タイガー、象印、ドリテックの一部の製品だけが2重構造でした。
現在のティファールには転倒湯漏れ防止機能、蒸気レス機能がついている機種はありません。2重構造の製品はティファールKO2611JPくらいでした。
安全面ではタイガーや象印のCK-AW10の方が配慮されているといえます。
ティファールの強みは素早く湧かせる事と、流線型の美しいデザインです。たしかにおしゃれなキッチンで映えるのはティファールかもしれませんが、安全性の高さではタイガーや象印が何歩も先を行っていると感じました。
ご参考:
・タイガー魔法瓶(製品紹介ページ)
・タイガー魔法瓶 最強の技術者に聞く「宇宙から試料を冷たいまま帰す
[最強の魔法瓶]開発の舞台裏」(外部ページ)