梅原大吾 「勝負論」感想「負けから学べば これ即ち無敵」

ミルダムで配信しているストリートファイター5のプロゲーマー梅原大吾さんの本


どういう内容? 
ゲームを仕事としている筆者がどういう風にゲームに取り組んでいるかをまとめた本。

基礎固めは時間がかかる
こういう風に戦った方がいいという情報は溢れているんだけれども、簡単に真似できることは他の人もマネできる。他の人がやらないような所まで 自分で あれこれためして なぜうまく行くのか 行かないのかを理解しないといけない。

目先の負けにこだわるな。
弱い手を打ってしまうと 負けは必ずついてくる。負けなんぞどうでもいいとは言えないが、なぜ負けたのかということを自分なりに理解するほうが大事。

とはいえ 最初はなぜ負けたのかが分からない 苦しい時期が続く。試行錯誤しかない。

勝ちとは何か
勝負事になると、つい目先の試合に勝つことを優先してしまいそうになる。しかし 本当に目を向けるべきは自分が成長しているかどうか。自分が変化しているかどうか。 ゲームに負けてなんで負けたかを考えて「あーここが原因だったのか。そりゃ失敗するよね」というのを分からないなら 勝っても あまり価値はない。

勝った事で浮かれて、試合から何も受け取らずに 次の試合で進んだところでその人自体に何も変化は起こらない。何も変わらなかったら結局は負けに近い 

負けは失敗ではない。
負けた。思い通りにならなかった時が大事で、状況にあわせて自分が変われるかどうかが大事。  失敗の確率が減っていくならば 勝つ確率が上がっているということなので何の問題もない

他人の評価はどうでもいい
他人は負けると、「プロ意識が足りない」「努力が足りない」「走り込みが足りない」とテキトーな事を言う。

だけど本人は いろいろ試行錯誤をして負けの中から学んでいる。それならば、いずれは花開く。結果だけを見て 他人から とやかく言われる筋合いはない。どうせ自分ほどは考えていない。 他人の評価より 負けから何をどう学んだのかというのが大事。

周りに何をどう言われても 自分はどこがどう変わったか、変化に向かっていれば問題はない。

勝っている時ほど要注意
物事がうまくいっている時は「あっぱれ」「天才」とか言われてしまう。逆に 思うような結果が出ない時には、手のひらを返して 叩き落とされてしまう。

ちょうど山の頂上に登った後に突き落とされるような感じで 上がったら落ちるまでがセットみたいになっている。勝っている時も 本当に自分が成長しているか という所から目を離してはいけない。

失敗や負けをいじられても気にする必要はない 
何か物事を始める時は 人の評価は厳しい。例えば リコーダーを始めるにしても最初は全く吹けない。それで人は「下手くそ。 やめろ。」という風に言ってくる。これは「始めたばかりなんだから 当たり前だろう」と心のなかで言い返さないといけない。

大抵イヤになって「自分には向いていない」とか「リコーダーなんて生活にいらないじゃないか」というふうに投げ捨ててしまう。でも それではもったいない・

蓋を開けてみれば みんな似たようなもんで、ある程度練習したやつがうまくなっているだけで  どんなジャンルだって 毎日少しずつ改善していけば達人に近づく

プロとして食っていけるかという話は脇に置いておいたとしても 1日12時間ぐらい吹いていた人が人前で演奏できないはずがない

自分には向いていないから何もしないというのは 頭が良いように見えて、自分の可能性を知る機会が永遠に失われてしまう。

結局 完全な人間なんていないし だったとすれば あれこれ手を出してみて本当に上手くいくかいかないか自分に努力、 変化ができるかどうか試してみるしかない。

結局孤独は避けられない

上達すると 周りからは浮く。やっかみも受ける。それは避けられない。 ある集団と仲がいいということは レベルが大差ないということと同じ。

自分のレベルを人に合わせた所で その集団の気が変われば 仲良く出来なくなる。似せた所で 自分は他人にはなれない。

ほか注目のポイント
・納得するまで負けないと伸びない(1章)
・打開する力は 自分の中にある(1章)
・なぜ世間的な評価を気にしなくていいのか(1章)
・目標をたてると 逆に成長は鈍る(1章)
・周りに合わせて趣味変えると なぜ損をする(2章)
・向き不向きを気にするよりも(2章)
・めんどくさい経験が 後で助けてくれる(2章)
・練習は 小さい要素に分解する。その方法(3章)

勝負論 ウメハラの流儀(小学館新書)
梅原大吾 | 販売者:小学館 | 2013/10/18

勝ち続けるためにウメハラが考えてきたこと。

17歳で世界大会に優勝し、「世界で最も長く賞金を稼ぎ続けているプロ・ゲーマー」としてギネスにも認定されている著者が、「勝負」についての考え方を余すところなく綴る。
「勝ち続けることと単発の勝ちはどう違うのか」

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