ツイッチを見ているとモビットのCMが しつこく流れてきて、そのたびに「うざっ」と思っていた。

内容は竹中直人が ローラースケートを履いて出てきて 観客席にいる女の子が「もー好きー!」と絶叫する内容で これが金貸しCMだとは誰も思わないような内容になっている。
なんか文春でも能町みね子さんが同じようなことを書いてた。でも思った、モビットのアホみたいなCMは三井住友の超絶エリートが、わざと流している。そこには絶対に狙いがあるはずやって。
注)以下、個人的な妄想です。
モビットCMの狙いはなんなのか?
仮説1、金貸しへの「抵抗感」を極限まで消す
消費者金融のCMで、最も避けなければならないのは敬遠されることだったりする。「お金に困っている状況」とか「悲壮感」を出してしまうと不快に思われて遠ざけられてしまう。査定のシーンとか、取り立てのシーンなんか絶対に出せない。
そこでモビットをはじめとする金融会社が取っている戦略は「現実を見せない。ファンタジー化する」 「設定を現実から100%切り離す」ことだった。
アイドルオーディションでローラースケートを履いたり ゴリラに捕まるような世界は、現実の生活と1ミリも重ならない。
ファンタジー世界を見せた後で「モビットですから」で着地させる。 どんなに無茶苦茶なストーリー展開でも、最後に「モビットですから」の一言で強制終了させる。
これにより、視聴者の脳内では「よく分かんけど、なんか竹中な音がバカバカしいことやってたなw」として処理されて、カードローンというサービスの重い部分は見せないことに成功するわけです。
仮説2 美人(小芝風花さん)の「好感度」で中和する
竹中直人さんのカオスな設定だけだと、「1人でボケてすべったCM」になってしまうので、竹中さんのボケに対して、小芝さんに ありえない「推し活」をさせることで クリーンで、優しい、平和な空間なんだなと思わせる。風花ちゃんが出るなら安心やん、みたいに思わせる効果もあります。昔ならガッキー。その前ならベッキー。
そんじゃあ 他社のCMはどうなのか。
他社の警戒心の中和アプローチはいろいろ違っている。
モビットは「コメディ・ファンタジー路線」だけれど、競合他社もそれぞれ異なるアプローチで金貸しの生々しさを消している。この辺、研究とかしたら面白そう。
会社 | アプローチの手法 | 具体的な演出 |
アイフル | 「大喜利・シュール」 | 大地真央さんの「そこに愛はあるんか?」のフレーズで、ローンと全く関係ないシチュエーションをコメディ化する。 |
アコム | 「歴史モノ・パラレルワールド」 | 松平健さんが、息子役の男性と一緒にお金の相談をする。アコムは三菱UFJグループだと信頼感を強調する。 |
プロミス | 「ファンタジー・ポップ」 | ダウンタウン浜田や とにかく明るい安村など親しみやすいタレントを起用し、身近な安心感を演出する。 |
なぜお笑いを混ぜるのか?
人間は、警戒している相手、怪しいものに対しては、脳の論理的な部分(前頭葉)を働かせて 遠ざけてしまう。それでは困る。
なので以下のプロセスでその防衛本能を突破しようと考えた。
1.まず笑わせる、または困惑させる 「なんじゃこれw」となった瞬間、脳はそれを「無害なもの」「楽しいもの」と自動的に分類してしまう。
2.クリティカルシンキング(批判的思考)の停止 笑っている間、人間の脳は論理的な思考や警戒モードを一時的にオフにしてしまう。
3.親近感と名前だけが残る CMが終わった後、頭に残るのは「竹中直人がまたバカなことやってたな」という親近感と「モビットですから」というフレーズだけになる。
結果として、いざ本当にお金が必要になって精神的に追い詰められたとき、脳は「一番警戒心の薄い、あの見慣れた楽しいCMのモビット」を真っ先に選ぶようになるわけです。こわっ、CMこわっ。
「笑顔で安心」なCMは 大抵裏がある説
昭和な時代は、もっとダイレクトに「即日融資」「無担保OK」とアピールするやべぇ宣伝もありました。しかし 武富士の「全然足んねぇじゃん」的な社会問題とか、「カウカウファイナンス的な闇金、サラ金」への法規制を経て、
金貸しのCMのメッセージはステルス化した。これが、今の消費者金融CMの最前線と言えます。借金という 本能的に警戒すべき「抵抗感」を突破するために わざと「意味がわからない」「ふざけている」「無害だ」と認知させる。あるいは信頼のある人物を出演させて 「大丈夫そうだ」と思わせる。
企業側は真剣に 計算され尽くしたロジックで なんとか消費者の警戒感を下げ、 好感度や信頼感を上げようと脳にアプローチしてくる。一種の心理戦の中にいるわけですね。
つまり、私が「うざっ」「わけわからん」と認知した あの瞬間、三井住友の術中に見事にはまっていたわけです。すげぇよ、モビット。
