故障しにくいHDDを調べてみました【2019年12月版】

簡単に死なないHDD（ハードディスク）を求めて

HDDが突然死んでしまうと長年溜めてきた動画やゲームやファイルが一瞬で消えてハニワ顔になりやる気が90％オフになったりします。（私です）

そんなわけでどのHDDが壊れにくい製品なのかを調べてみました。

巨大クラウドストレージサービスを提供しているBackblaze社は、現在115,151 台のHDDを使用し自社で運用していたハードディスク（HDD）の故障率を発表しています。

Lifetime Hard Drive Stats through Q3 2019（2019年8月～12月）

データセンターで運用中のHDDの寿命を確認できるため、どのくらい故障するのかの参考になります。AFRという年間故障率があるのですが、この値の低いほうが壊れにくく安定しているHDDだといえます。

容量は4～14テラバイトで全て3.5インチドライブです。故障率が少ない順に並べてみると以下のようになりました。

シーゲイトの一般HDD 4TB 赤文字の年間故障率2.67％というのは一見とても高そうに見えますが、24時間365日回して故障率が2.67％という事なので、かなり低いです。

ST4000DM000（or DM002）はプラッタ4枚ヘッド8つという部分は異なりますが、2年保証のコンシューマー向けHDDで、DM004 Barracudaの前モデルです。

データセンターでは安定しているHDDだけを使っており、コストの割に故障率が高いHDDは入れ替えられています。

数ある中で最も安定しているのはHGSTのドライブです。

WD傘下のHGSTのドライブ、WDのデータセンター向けドライブは 24時間365日フル稼働時の年間故障率は0.46～0.51％と、もっとも低い故障率でした。

HGST Deskstar NASシリーズ、WD UltrastarシリーズにはRVセンサーが搭載されています。

大量のHDDが動くNASでは、HDDやファンがお互いに影響を受けて共振するわけですが、ヘッダの動きのインパクトを最小限に抑えて振動を抑えることで安定性を上げています。

最近ではユーザー向けHDDでもRVセンサー搭載機が増えています。Seagateの場合 4TB以上のIronwolfに搭載されています。NAS向け高耐久モデルで、大事なデータを保存するのに向いています。RVセンサーの効果はこちらの動画がとてもわかりやすいです。

SeagateのIronWolfが備える「RVセンサー」の効果に驚き！

WD社の中で、壊れにくくリーズナブルなHDDは WD BLACK やGOLDです。IronwolfやHGSTは保証期間が3年ですが5年です。

しかもBLACKはそこまで高くないです。取替えの手間を5年は省きたい、そしてコストも抑えたいという場合はWD BLACKがオススメです。

HGSTは壊れにくさで元々人気がありましたが、Seagete製HDDは品質が著しく向上しており、スーパーコンピューター京にも採用されている等、かつての壊れやすいストレージというイメージから脱却した感があります。

SSDの躍進も凄いですが、HDDにも確実な技術革新と動作安定化が起きているので見ているだけでも楽しくなりますね。