NVIDIAはゲームから生成AIにシフト、 AMDとIntelがコスパで反撃の狼煙

NVIDIAがゲーム関連のGPU製造のウェイトを減らし、生成AI関連にシフトしているという見方は、どうやら本当のようです。

2025年からは徐々にゲーミングGPUといえば AMD、もしくはインテルというユーザーが増えるかもしれません。

 
1. NVIDIAの生成AIへのシフトの背景
  • データセンター向けの売上が9割
    NVIDIAのデータセンター向けGPU( H100等)の
    (24年11月~2025年1月)の売上は9割で、ゲーム用GPUは総売上のたった 6.4%と、ゲーム用GPUは業績に影響しないレベルまで落ち込んでいる。

    生成AI市場は潰れないの?
    まだまだ拡大中。NVIDIAのCEOジェンスン・フアンは「AIは産業革命レベル」とぶち上げてるし、2024年の生成AI市場の規模は、470~500億ドルだけど、これから さらに伸びて2030年までには8倍になるだろうと予想されている。

    優秀な人材を生成AIに割いている可能性が高い:
    データセンター向けGPUはゲーミングGPUより単価も高いし、利益率も高い。

    H100だと1台 売上:30,000ドルで 製造コストは予想3,320ドル 粗利 ≈88%
    RTX5070は1枚 売上が549ドルで製造コストは予想250ドルだから 粗利 ≈ 40%

    多分 内部では「RTX5000を作る暇があるなら H100作っとけ」という感じになっていると思われる。

    こうなると 優秀な人材はデータセンター向けに集中させるので ゲーミング用のGPU性能の伸びはしばらく望み薄かも知れない。 

2. TSMCもNvidiaの生成AIチップを優先している
NVIDIAだけでなく TSMC(台湾セミコンダクター製造会社)との生産契約でも、AI向けの最先端チップ(H100やBlackwell)が優先される傾向が見られる

AMDも 2024年10月にInstinct MI325Xという生成AIを発表して 対抗しようとしているけれども TSMCは売れ筋のH100やらA100やらを優先して作るので 生産が追いついていないようだ。

3.なぜRTX5000シリーズは性能があまり伸びなかったのか

5000シリーズは5nmプロセスで、これはRTX 4000シリーズと同じ。根本的な微細化(例:3nmへの移行)は次世代(RTX 6000シリーズ以降)に持ち越し。これが性能向上幅の制約になっている。

RTX5000シリーズを4000シリーズと比較すると、AIアップスケーリングなしの純粋なハードウェア性能は、約15~35%の向上にとどまる。

RTX5000シリーズの性能が悪い訳では無いが、4000から買い替えるには高いし、たった1割~3割程度の性能向上で「5070tiは18万円です」とか言われても 無視するという話。

現状はH100やらA100を出荷したら飛ぶように売れている状態なので、テック企業の奪い合いが収まらない限りは エヌビディアのGPUの性能向上に期待するのは 分が悪い時代が続きそうです。

4. AMDやインテルにチャンスが到来

AMDとの競争: NVIDIA GPUのコスパ悪化を受け AMDのRadeon GPUやCPUがゲーミング市場でシェアを伸ばしており、ゲーミングGPUは勢力図に大きな変化が生まれる兆しが見えている。

最近 注目されているGPU

AMD: Radeon RX 8800 XT(RDNA 4)
理由: 日本では品薄だが、海外では既に人気。ミドルレンジ(1080p~1440p)に特化し、価格約500ドルでコスパが良い。RTX 5070が期待外れだったこともあり 支持を集めている。
ドル安になったら狙おう。

インテル: Arc B580(Battlemage)理由: 4万円付近で12GB VRAMと優れたレイトレーシング性能 安いのにAMDのRX 7600XTよりも強い。ドライバ改善で信頼性が向上。

Amazon.co.jp 売れ筋ランキング: グラフィックボード

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする