アメリカが「偽情報」を流していると非難する中国
・プーチン大統領が中国に対して軍事援助を打診したというニュースで、アメリカは中国にロシアへの支援をしないよう警告している。これに対し北京外務省はアメリカが「偽情報」を流していると非難している。
13日 アメリカ政府関係者は匿名で、クレムリンが北京に何らかの軍事物資の補充を求めたと語った。プーチンが中国政府に何を要求したのかは不明。
14日 中国の外交官 楊潔篪(よう・けつち)氏と会合する予定のサリバン米大統領補佐官は、北京がプーチンを「救済」しようとすればロシアに課せられた経済的制裁を含めて「重大な結果になる」と警告した。
北京外務省は14日、米国がウクライナに関する「偽情報」で中国を「標的」にしていると非難している。
中国 仲介役としての道を模索する声が出始める
北京はウクライナ侵攻を「戦争」と表現しているものの、ロシアの攻撃は非難しておらず、侵略とも言っていない。一貫して交渉による解決を促している。
中国はこれまでロシア寄りの態度をしてきたものの、中国内部では西側に寄るべきだとする意見も出始めている。
中国の内閣に当たる「国務院」の顧問 胡偉氏(参考:ハフポスト)はプーチンと手を切るべきであるとする文章を投稿。氏によれば ロシアはこの戦争に勝てないとした上で、戦争の後でロシア経済は崩壊するだろうという見方をしている。
プーチンの侵攻は 元々悪かった国内経済に対する市民の不満を逸らすためであったし、ロシアに内乱や政変などが起これば、ロシアはバラバラになり、大国としての地位は終わりを迎える。
ロシアが倒れれば NATOや北米の結束は高まり、残りの敵は中国だけとなり世界から孤立してしまう。一方で中国が交渉の仲介に入る等してプーチンを止めれば、世界平和に貢献したとして国際的に高く評価されるとしている。
胡偉氏の意見は中国政府の公式見解とは異なるため 受け入れられるかどうかは分からないが、ロシアと西側諸国の間の和平プロセスの仲介役を務める可能性が出てきている。