世界で最初の電気シェーバーを作ったヤコブ・シックに迫る

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イズミの切れ味シェーバーオイル
イズミの替刃世界初のシェーバー

最初の電気シェーバーを作った男

最初に電気シェーバーの特許を取ったのは、1930年アメリカのヤコブ・シック(Jacob Schick)でした。シックは1878年にアメリカのオタムワで生まれ、アメリカの南西部で育ちました。

wikipedia

若いときから天才的な発明とマネジメントの才能があり、16歳の時には父の開発した鉱山とニューメキシコをつなぐ鉄道の責任者として働いていました。

ヤコブは20歳のときに米軍に入隊し、2度フィリピンに出兵しましたが、赤痢をわずらって帰国。長いこと病気に苦しみます。この時、医者に治療のために寒冷地が良いとすすめられたので、ヤコブはアラスカのフォート・ギブンの22番小隊に参加しました。

彼は1910年の中頃までアラスカとカナダのブリティッシュコロンビア州で金鉱を探したりします。この時の探検で足首をひどく捻挫して、回復するまでキャンプ生活を送らないといけなくなくなります。

ヤコブは足が治るまで、ムースを殺して食べていましたが、マイナス40度での ひげ剃りは難しく、辛いものでした。ヤコブはこの時、ヘッドが外部の電気モーターで動く電気シェーバーのアイデアを思いついたと語っています。

ヤコブは早速 そのアイデアを製造会社に提出しましたが、すぐに却下されて、このアイデアはお蔵入りになりました。しかしこの後もヤコブは電気シェーバーの夢をあきらめませんでした。


iavbbs

ヤコブ 最初の電気シェーバーの試作機。往復するヘッドとドライブシャフトが別になっていて、不便極まりない。これが却下されるのも納得。シックは幾つかの試作品を友達にプレゼントしている。


シック 刃を交換できるひげ剃りを発明する

電気シェーバーが形になるのは第一次世界大戦が終わった後の話になる。大戦後にヤコブは軍人を退役して、この時見た兵器から発想しMagazine Repeating Razor(刃を交換して使えるカミソリ)の開発に取り組んだ。1925年ニューヨークで同じ名前の会社を立ち上げる。これが刃を交換するインジェクターカミソリの基になっています。

シック スーパーII プラスX ホルダー 替刃2コ付

インジェクターカミソリは現在も人気

シック インジエクターII 2枚刃 替刃 10枚入

いつでも新しい刃に交換できるので
剃り味が落ちない。

初代 Magazine Repeating Razorの動画

Schick Magazine Repeating Razor / First Generation Schick Injector Safety Razor

本当に後ろから押し出すと、古い刃が押し出されて、新しい刃がセットされる仕組みになっています。


最初の電気シェーバーが誕生

「Magazine Repeating Razor」が大成功したので、シックは「ひげ剃りの需要は大きい」と判断し1928年に会社を売却し、乾式の電気シェーバー開発に乗り出し、1928年に電気シェーバーの特許を取得します。ヤコブ50歳の時でした。

1929年に発売されたシックの電気シェーバーは思ったほど売れなかったものの、1931年にシックは新しい電気シェーバーを発売し、2年で100万台を売り上げます。価格は25ドルでした。

iavbbs 1931年に発表されたシックの電気シェーバー。

ヤコブはその後も、どんどん新商品を発表して市場を拡大していきます。しかし、大成功を収めた後、1935年に彼は健康上の理由でカナダへ移住。1937年で亡くなってしまいます。


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