高耐久なSSDはどれ?
OSやソフトを何度もインストールし直すのはめんどうなので、なるべく壊れない高耐久のSSDを探そうと思い、TBW(Total Byte Written:総書き込み容量) の高い製品を調べてみました。
質問:TBWって何ですか?
SSDが使えなくなるまでにどれくらい書き込めるかの目安の値です。
100TBWですとSSDに100テラバイト分を書き込んだくらいからパフォーマンスが下がりはじめて、エラーが出る確率が上がるという感じです。つまり安全保障域です。
100テラを超えたら いきなり壊れるというわけではありませんが、データの破損が起こりやすくなる分岐点のようなものです。
TBWは各メーカーの製品ページに記載してあります。今回はAmazonランキングベスト30製品からTBWを調査しました。
トランセンドやシリコンパワーはTBWの記載がありませんでしたが、他のメーカーについてはすべて記載がありました。
使っているSSDの書き込み量はどこで調べられる?
CrystalDiskInfoというソフトを起動すると右上に書き込んだ量が表示されます。これは2年くらい使ったOS用のSSDですが、書き込んだ量が21.5TBくらいでした。1年あたり10.8TBくらい書き込んだことになります。
交換時期を計算
これだけで おおよその交換時期を計算することができます。
このサムソンSSD 850EVO(120GB)のTBWは 75TBなので 1年間の10.8TBで割ると6.94年。7年くらいで交換したほうが良いという感じになります。
120GB~250GBのSSDスペック比較
価格は大差ないのに 意外にもTBWはバラツキが大きかった
OS用ストレージとしては十分な容量の120GB~250GBモデル。
SanDisk,Crucial,SAMSUNG製はなかなかに高耐久です。
実際に1年間どれくらい書き換えているのかを測るために、私が使っているOS用のSSDで測定してみた所 1年で7.1テラ程書き込んでいました。
その場合Kingston社の40TBW製品ですと5年~6年くらいの寿命になりそうです。TBWは容量が大きい程 書き込める量が増える特性があります。ですので120GBよりも240GBモデルの方が長く使えるようです。
ランキング1位はサムソン、 Kingstonのおよそ2倍
メーカー | シリーズ名 | 実勢価格 | 容量 | 連続読込 | 連続書込 | TBW |
Kingston | SA400S37 | 3,010 | 120GB | 500MB/s | 320MB/s | 40TBW |
Kingston | SA400S37 | 5,167 | 240GB | 500MB/s | 350MB/s | 80TBW |
SanDisk | Ultra 3D | 5,228 | 250GB | 560MB/s | 525MB/s | 100TBW |
Crucial | BX500 | 5,695 | 240GB | 540MB/s | 500MB/s | 100TBW |
SAMSUNG | 860EVO | 6,422 | 250GB | 550MB/s | 520MB/s | 150TBW |
500GBモデルのSSDスペック比較
FPSゲーム等を入れておくのに便利な大容量のSSD 読込書込速度や価格に大幅な差はありませんが、TBWには結構バラツキがありました。
メーカー | シリーズ名 | 実勢価格 | 容量 | 連続読込 | 連続書込 | TBW |
Transcend | TS480GSSD | 7,980 | 480GB | 540MB/s | 500MB/s | – |
シリコンパワー | A55 | 7,480 | 512GB | 560MB/s | 530MB/s | – |
Kingston | A400 | 8,000 | 480GB | 500MB/s | 450MB/s | 160TBW |
Crucial | MX500 | 8,618 | 500GB | 560MB/s | 510MB/s | 180TBW |
SanDisk | Ultra 3D(SDSSDH3) | 8,552 | 500GB | 560MB/s | 530MB/s | 200TBW |
WESTERNDIGITAL | WD Blue 3D | 8,710 | 500GB | 560MB/s | 530MB/s | 200TBW |
SAMSUNG | 860EVO | 7,908 | 500GB | 550MB/s | 520MB/s | 300TBW |
1TBモデルのSSDスペック比較
容量が増えるほど書き込み量も増えてお得
メーカー | シリーズ名 | 実勢価格 | 容量 | 連続読込 | 連続書込 | TBW |
シリコンパワー | S55シリーズ | 19,200 | 960GB | 560MB/s | 530MB/s | – |
Transcend | TS1TSSD230S | 15,780 | 1TB | 560MB/s | 520MB/s | – |
Kingston | A400 | 29,270 | 960GB | 500MB/s | 450MB/s | 300TBW |
Crucial | MX500 | 19,800 | 1TB | 560MB/s | 510MB/s | 360TBW |
SanDisk | Ultra 3D | 16,867 | 1TB | 560MB/s | 530MB/s | 400TBW |
SAMSUNG | 860EVO | 15,439 | 1TB | 550MB/s | 520MB/s | 600TBW |
容量に対して価格が安い大容量モデル
現在一番人気の容量は500GB~1TBです。コストに対して容量が多いモデルになっています。
スマホ向けのメモリーが思うように売れなかったらしく、NAND型フラッシュメモリーの値下がりして、2018年1月は42,000円位していた1TBモデルも現在はかなり値下がりしています。
(外部リンク:SSD値下がり続く スマホ失速、メモリー下落波及-日本経済新聞)
実際に年間どれくらいの容量を書き換えているの?
1年で7TBでした
実際にどれくらい書き換えているのかは、クリスタルディスク インフォというフリーソフトで調べることが可能です。これは私が使用している OSを入れているCドライブです。使ってちょうど1年位になるものです。約7TBでまだまだ寿命はありそうです。
ゲームなどのドライブに指定しますと、度重なるアップデートや入れ替えなどで頻繁に書き込みをするので、書き込む容量は上がるかも分かりませんが、OS用としてはクルーシャル製の製品でも長年使えそうです。
次世代の耐久SSDは?
現在SSD界で最先端を行っているのがIntel Optane SSDです。
インテルとマイクロンが開発した3D Xpoint技術が使われています。NAND型フラッシュメモリとは構造が異なっており、書き換え可能な回数は SLC NANDの約1000倍という桁違いの耐久性があります。
どんな用途で使っているんだろうかと見てみたら トレード関係のソフト開発をしている方が業務用につかっているようです。データが吹き飛んだら困る人向けでかなり特殊なSSDです。
ハードゲーマーの方も買われたみたいですが、読み込みスピードが速くなるというわけではないから、ゲーム用途だったらやめといたほうがいいと思う 自慢する材料くらいにしかならない と言っています。
Intel Optane SSD 280GBモデル
新メモリー技術3D XPointを採用したハイエンドSSD TBW 5,110