トランプが吠える『非関税障壁』って何? アメ車が日本に普及しない理由をサクッと解説!

日本にアメリカ産の車を売りつけたいトランプ大統領は「非関税障壁が邪魔だ!」「だからアメリカの車が売れないんだ」と主張しております。

では、この非関税障壁を調べると
「関税以外で、外国からの物を入りにくくする壁の事」と書かれています

もちろん これじゃ よく分からんので例を挙げます。

(例)
日本では外車を販売する前に  「この車はうるさいのでダメです」「これは排ガスが出すぎなのでダメです」と規制に合うかどうかをテストします。

基準が厳しいのではアメリカの車は日本の市場に入っていけません。トランプさんは「規制が厳しくてアメリカの車が売れないじゃないか!」「壁になっているぞ」と言っているわけです。

まぁその、いちゃもんなんですけどね。

で排ガスや騒音規制以外に どんな 非関税障壁があるのかといいますと。

大きく分けると、以下みたいなカテゴリーに分類できます

  1. 規制や基準(安全、環境、品質など)
  2. 行政手続き(輸入許可や検査の面倒なプロセス)
  3. 市場の構造や慣習(流通網、消費者の好み)
  4. 政府の政策(補助金や優先調達)

ピンとこないと思います。どう「壁」になるか、具体例を挙げていきます。

具体例でわかる非関税障壁

  1. 規制や基準日本は車の安全基準や環境規制がめっちゃ厳しいことで有名。例えば:

安全基準:日本はアメリカと比べて 道幅が狭いし 入り組んでいる事が多い。だから日本の安全基準では、車が車同士、もしくは歩行者と衝突したときに、ケガをできるだけ減らすための設計が求められています。

  • トヨタ・プリウス (引用

    フォード F-150(引用


    ◯な例:最近の日本車(たとえばトヨタのプリウス)を見ると、ボンネットは滑らかで丸いカーブになっていますね。前が低めで、フロントガラスに向かってなだらかに上がっていくデザインが多い。これ、歩行者が当たったときに頭や体が「滑る」ようにして、衝撃を減らす工夫です。

    ☓な例:アメリカのマッスルカー最近のでかいピックアップトラック(フォードF-150とか)は、ボンネットが平らで角が立ってたり、高すぎたりします。これだと、歩行者が直撃したときに衝撃が強すぎる。日本だと、こういうデザインは基準をクリアするのに改造が必要。でも、改造にはコストがかかるので日本展開がしにくい。これも壁とか言っています。

  • 右ハンドル:日本は右ハンドル車が標準だけど、アメリカ車は基本左ハンドル。右ハンドル仕様を作るには追加の設計・生産コストがかかる。アメリカ側は「アメリカの車を入ってこさせないために右ハンドルにしてんだろう!」って主張しているわけです。

トランプさんたちの言い分は「日本の基準は安全や環境のためって言うけど、わざとアメリカ車が売れにくいように設定してるだろ!関税をかけてなくても 障壁じゃないか!」ってふっかけてる感じ。

でも日本としては「いえ、うちの道路は狭いですし、これは必要な基準ですから取り下げられません」って反論する。大体 こんな主張になっています。

  1. 行政の手続き
    輸出のプロセスがめんどくさいパターンも非関税障壁になるよ。
  • 輸入検査:日本に車を入れるときは、細かい検査が必要で、書類やらテストやらで時間と金がかかる。たとえば、アメリカ車が「日本の排ガス試験」を受けるのに、専門の施設で何週間もテストされることがある。これ、小さなメーカーだと「もう日本市場諦めよう…」ってなる。

  • 型式認定:日本で車を売るには「型式認定」ってのを取らないといけない。これ、車種ごとに細かくチェックされるから、モデルが多いアメリカのメーカーは「1車種ずつ認定取るの無理!」ってキレる。日本のメーカーは国内市場向けに慣れてるからスムーズだけど、外国勢にはハードル高い。

アメリカは「こんな面倒な手続き、嫌がらせだ!壁だ!」って言うけど、日本は「品質管理のためだよ、BMとかベンツとかも全部同じルールだよ」ってスタンス。

  1. 市場の構造や慣習

これは、めっちゃ日本らしい非関税障壁。市場の仕組みや文化が外国製品をブロックしちゃうパターン。

  • ディーラー網:日本の自動車市場はトヨタ、ホンダ、日産みたいな国内メーカーのディーラー網がガッチリ固まってる。トヨタはトヨタの車、スズキアリーナはスズキの車みたいに 同じ会社の車しか売らない。

    アメリカのディーラーは基本的に メーカーに関係なく 売れる車を販売するので「差別だー 障壁だー!」と言っている。GMやフォードが日本に参入したくても ディーラーを全国に配置しないといけない。こんなの無理って吠えてる。

  • 消費者の好み:日本の道路は狭く、クネクネしているので そんなにスピードを出せない。だから燃費のいいコンパクトカーやハイブリッド車が人気。でも、アメリカではデカいSUVとかV8エンジンのマッスルカーが主流。

    「こんなタフな車を乗りこなす俺って、ワイルドだろう?」みたいなイメージで売る感じ。

    でもこれ、日本人のニーズに合わないから売れない。アメリカは「日本の消費者がアメリカ車を嫌うのは、非関税障壁だ!」って言うけど、日本側は「いや、単に好みの問題です」って主張している。

  • ブランドロイヤルティ:日本人は日本車にめっちゃ信頼感を持ってる。アメリカ車は「故障多い」「燃費悪い」「クソでかい」「メンテのサービス悪い」みたいなイメージ(本当かどうかは別として)があって、なかなか選ばれない。これも「文化的な障壁」としてアメリカは問題視する。
  1. 政府の政策

政府が絡むパターンもある。

  • 補助金:日本政府がエコカー減税とか、電気自動車に補助金出したりするけど、これってトヨタのプリウスや日産のリーフみたいな日本車に有利な場合が多い。アメリカ車で同じ条件クリアできるモデルが少ないと、「実質的に日本車を優遇してる!」ってアメリカが怒る。

  • 公共調達:たとえば、警察や消防が使う車は、ほぼ日本車。これ、暗黙の「国産優先」ルールがあるってアメリカは疑ってる。政府が「信頼性重視した結果!」って言っても、外国車が入れないのは事実ではある。

これから日本の赤沢大臣は どんな交渉を行うんだろう(予想)

アメリカの言い分はこう:

  • 「日本はアメリカ車をほとんど輸入しない(2024年で日本へのアメリカ車輸出は約1万台、逆に日本からアメリカへの輸出は数百万台規模)。これは、絶対非関税障壁のせいだ!」

  • 「日本の規制や市場構造がアメリカ車を締め出しているんだ。もっとオープンにしろ!」

一方、日本はこう反論:

  • 「うちの規制は安全や環境のためで、どの国にも同じルールだよ。アメリカ車が売れないのは、ニーズに合ってないからじゃない?」

  • 「アメリカだって農産物とかで似たような障壁作ってるじゃん(たとえば、牛肉の輸入規制とか)。お互い様でしょ」

実際、日本車のアメリカ市場での成功は、トヨタやホンダがアメリカのニーズ(広い道路、SUV好き)に合わせて現地生産したり、モデルをカスタマイズしたりしたから。一方、アメリカ車は日本市場向けの努力が少ないってのも事実だよね(右ハンドル作ったり、コンパクトカーを増やしたりしない)。

非関税障壁のややこしさ

とまぁ見てきたように 非関税障壁の中には 「それって言いがかりですよね」と言いたくなる物が多い。

iphoneが日本でも売れているように、アメ車が売れないのはニーズに沿っていないだけで、アメリカに対しては ほぼほぼフェアにやっているよ。

ただトランプさんを支持する有権者は 自動車製造業の人が多いので トランプ陣営としても 「俺はアメ車を売るために 日本にこんな事を言っているんだ!頑張ってんだぞ」とアピールしないといけない。

だからトランプさんが本気で日本にアメ車を売りたいのかどうかといえば これは かなり怪しいところがある。赤沢大臣がどんな交渉をするのか、お手並み拝見だよね。

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