「こいつらはウソをついている」ロシアのニュース番組で女性職員が乱入(侵攻20日目)

「戦争やめろ。プロパガンダを信じるな。」

14日、ロシアの国営放送Pervyi Kanalで「戦争をやめろ」という看板を掲げてキャスターの後ろに立つ女性が現れた(youtube

抗議したマリナ・オヴシャニコワ(Marina Ovsyannikova)氏は このテレビ局に務める編集者。ウクライナ人の父を持つマリナさんは、行動の前の動画投稿で「クレムリンの嘘を売り込んでいることを恥じている」と語っている。

夕方のニュース番組「Vremya(英:Time)」でキャスターのエカテリーナ・アンドレーエワ氏がベラルーシとの関係について語り始めると、マリナさんは「戦争を止めろ!プロパガンダを信じるな!彼らはここで嘘をついている!ロシア人は戦争に反対だ」というプラカードを提示して乱入。

異変に気づいたTVプロデューサーはすぐに中継に切り替えたものの、番組Vremyaはソ連時代から続くロシアで最も視聴されている夕方のニュースという事もあり、騒然となった。

チャンネル・ワンはロシア連邦で最初に放送を開始した放送局で、ロシア版NHKにあたる。

マリナさんはモスクワ オスタンキノのスタジオで、内務省に所属する警察に逮捕された。

3月4日、プーチンは紛争に対する国民の反対運動や非国家的な報道を犯罪とする法律に署名しているため、この法律で起訴されれば、3年から15年の禁固刑に処される可能性がある。

TASS通信によると、逮捕の理由は「国民の利益を守り、国際平和と安全を維持するロシアに対し、軍隊の使用に信用を傷つける事を目的とした行動を行った」事によるものだという。

マリナさんは事前の動画投稿でコメントをしている。

Anti-war statement of Channel One editor Marina Ovsyannikova

「クレムリンのプロパガンダをしてきた。テレビで職員たちに嘘をつかせ、ロシア国民をゾンビ化させたことをとても恥じている。

ウクライナで起きていることは犯罪であり、ロシアは侵略者である。この侵略の責任は一人の男にある。プーチンだ。

2014年、すべてが始まったばかりのとき、私たちは沈黙していた。クレムリンがナワルヌイに毒を盛ったときも、私達は抗議しなかった。この非人道的な政権をただ黙って見守っていた。

今や全世界が我々から目を背けている。しかし私達の子孫の10世代先でさえ、この恥さらし戦争を完全に洗い流すことはできないだろう

私達は聡明で思慮深いロシア人だ。この狂気を止められるかどうかは私達にかかっている。力を合わせよう。何も恐れることはない。

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