そもそもSSD内のDRAMはナニをしているのか?
DRAMというのはパソコンにも使われているDDR3やDDR4メモリでおなじみの部品です。
SSDにはDRAMがついているものと 付いていないものがあります。
SanDiskやキングストンなどの激安SSDはDRAMチップを省いたタイプがほとんどです。結論から言うと これらはOS用にはあまり向いていません。
SSDのDRAMは 難しく言うと 「アドレス変換テーブル」のキャッシュに使われています。
アドレス変換テーブルというのは SSDのどこにデータを保存したのかを管理している情報のことです。その結果 DRAM付きの方が 読み込み速度が速くなっています。
なんで記憶媒体のSSDにDRAMが必要なのか?
DRAMはSSD内のデータ保存場所を記憶したり、よくアクセスされるデータを一時的に保存しています。
例えばSSDの中には仕事で使うデータも入っていれば、ゲームに使うデータも入っていたりします。
DRAMはデータを読み込む時に NANDのどこらへんにデータがあるのか道案内をしたり、さっき使ったデータをNANDの代わりに渡す役割をします。
DRAMはNAND(フラッシュメモリ)よりもアクセススピードが速いので、特にランダムアクセスの速度が上がります。
DRAMレスの場合
DRAMがない場合は コントローラー内部にあるSRAMでやりとりしたり、DRAMの代わりにNAND内に「どこどこにデータがある」と書き込んで、そこを経由して探すので 速度がやや低下します。
その代わりにDRAMを使わないので 部品代が安くなるという仕組みです。
OSをインストールする場合はDRAM付きのSSDが寿命が長い
DRAM付きのSSDは ウェブブラウジングやOS運用の めまぐるしいアクセスに強いので DRAMレスよりSSDよりも向いています。動作も安定しており保証も長いです。
信頼性の高いクルーシャルやTranscend にDRAM付きの製品があります。
逆にDRAM無しで良いのは ゲーム用ストレージや動画編集用の作業用SSDです。
これらはランダムアクセスはさほど必要とされず、読み書きの速さが求められるので、安さを生かして 容量大きめのSSDが用途にマッチします
DRAMレスのSSDはなぜ保証期間が短いのか
DRAM無しのSSDは有りの製品に比べて 保証期間が基本的に3年、短い製品が多いです。それはDRAMの役割をNANDで補うため 書き込み回数が増えてしまう所に原因があります。
予算にもよりますが OS用のSSDはDRAM付きでTBWが高いSSDの方が無難です。
通常SSDの全容量をカバーするためには 記憶容量の1/1000程度のDRAMで良いとされています。500GBなら500MB程度のDRAMがあれば申し分ないです。
最近では 一部のNVMe SSDはDRAMを省いてもスピードが落ちにくい HMB(Host Memory Buffer)という機能を設けています。
これはPCのメインメモリの一部をSSDの外部メモリとして利用する機能なので DRAM付きのSSDとほぼ同等だと言えます。
次にSSDを購入される時は カタログなどでDRAM付きか無しかをあらかじめチェックされるとお得に購入できるかと思います。
用途によって 購入するSSDを変えたほうが 長持ちする可能性が高く コストも抑えられるので 結果的に節約ができるかと思います。