今までアクションカメラの最高峰と言えばGo pro HEROシリーズだと思っていましたが、映像を高画質で写し取るという観点から見るとGo pro がナンバーワンとは言い切れないようです。
Go pro シリーズはアクションカメラという1ジャンルを作った点ではすごいのですが、CMやプロモーションにコストをかけすぎてる影響で、カメラ本体に広告代も載ってて損だったりします。
その弱点を突いてきているのが中華系の格安アクションカメラだったりします。
中華系のYi テクノロジー社は上海とシアトルに拠点を持つ設立後3年しか経っていない新興企業です。社員は400名程度で、端的に言ってしまうと若手エンジニアの集団ですが、Google社と VRカメラを共同開発するなど 普通の中華系メーカーとはひと味違う技術力を持っています。
ハイエンドアクションカメラの比較動画
こちら(↓)の動画の方は、ハイエンドアクションカメラの3機種を比較して分かりやすくまとめています
Yi 4K+
Gopro Hero5 Black
Sony FDR X3000
画質はSONY > Yi 4K+ >Go pro
Yi 4K+は3機種の中で最も安価ですが、唯一4K/60FPSに対応しているアクションカメラです。ビットレートも135Mbit/s程度と大きいです。
対するGo pro HERO5は最大画質 4K 30fps 60bit/s程度です。
SONY FDR X3000は最大画質は4K 30fpsと同じですが、100bit/sですから、3機種の中でも、最も情報量が高い映像を撮影している事がわかります。
動画内でも静止画で比較していますが(4分15秒あたり)、最も詳細に映っているのはSONY FDR X3000です。次いでYi 4K+がくっきりしています
Go pro並のセンサーを搭載しているYi 4K+
Yi 4K+のセンサーはSONY製 1/2.3インチIMX377 CMOS(12MP)です。Go proのセンサーは型番までは分かりませんでしたが、1/2.3インチCMOS(10MP)とあるので、センサー的には同等以上の性能と見て良さそうです。
手ブレ防止機能で比較
これもSONY > Yi 4K+ >Go proの順。
Yi 4K+は3軸ジャイロスコープを搭載しているので、歩行しながらの撮影でも、ブレにくくなっています。(上の動画で4分58秒あたり)
しかし比較にならないくらい安定しているのがSONY FDR X3000です。空間光学ブレ補正の威力はすさまじく、ジンバルをつけているのかというくらいの性能です。
HERO5の手ぶれ補正は電子式なのでブレまくりです。長年録画技術を蓄積してきたソニーの技術はダテじゃありませんでした。
Go pro HERO5やYi 4K+の弱点は音声
最後に録音音声のクオリティです。アクションカメラは小型化しているので、マイクも小型にせざるを得ず、音声の品質が低い傾向にあります。
Go pro HERO5やYi 4K+も例外ではなく風切音や音割れが発生しやすくなっています。ERO5にしてもYi 4K+にしても、室内での録音は悪くありませんが、野外での録音は得意ではありません。
一方のソニーFDR X3000は風きり音低減機能を搭載した内蔵マイクで音質が安定しており、しかも本体下部に 外部マイク入力端子がついているため、外部マイクに切り替える事ができる点が異なっています。 HERO5の場合は別途外部マイクアダプタを購入する必要があります。
まとめ
映像/音声を綺麗に残せるという点で評価すると、HERO5よりもSony FDR X3000やYi 4K+のほうが、クリアな撮影が可能です。
HERO5の最大の弱点は手ブレ防止機能でしたが、さすがに2017年9月28日に発売されたHERO6ではスタビライザー機能を大幅に安定化させてきました。HERO5と比べると大した進歩ですが、比較動画を見る限り まだFDR X3000の方が上回っているように見えます。
一方のX3000の欠点は タイムラプス撮影機能がない所です。そのためインターバル撮影した写真をつなぎ合わせる必要があります。
コスト面に注目すると、Yi 4K+が、無駄なお金がかかっていない分、最もコストパフォーマンスが高いといえます、Go proキラーと呼ばれるだけに、HERO5と同程度の良い部品を使っているので、安定した映像を撮ることが出来ます。弱点は知名度の無さと入手のしにくさでしょう。
HERO6の登場を受けて 新型機がどう対応してくるのかが楽しみです。