SeagateのBarracudaとWDのブルーはどっちが壊れないのかというのは、全世界で共通の悩みです。スペックはほぼ同じなのは分かっているのですが、どっちを買うとお得なのかはなかなか難しい問題だったりします。
今回は 注意点だけをピックアップしてみました
目次
互角な2機種 4TBを比較
実際に購入したバラクーダ4TB
バラクーダはストレージ用としては優秀ですが、OS起動用には向きません
・個人で購入して別ページでレビューしています。 ご存知のようにバラクーダは円盤上のトラックにデータを重ねて書いていくSMR方式ですので、同じ箇所を頻繁に何度も書き換える事を苦手としています。専門誌にも書かれていますが、OS保存して起動ドライブとして使う場合のには向きません。
ただ動画や写真などのデータを大量に保存するのは得意です。寿命もスピードも申し分ありません。
WD青はCMR方式なのでOS起動用としても使える
WD青は従来と同じ書き込み方式なのでOS起動用としても使えます。ただし価格はバラクーダより高く設定される事が多いです。
まとめますと Windows OSを保存されたい場合はWD青、保存されない場合はseagateを個人的にオススメしています。
Barracudaの寿命はデータがあります
HDDには 故障率の目安になるAFR(年間故障率)という指標があるのですが、BarracudaもWD青もデータは開示していないので、比べようがありません。
ただメーカーは開示していなくても、HDDを大量に使っている巨大データセンターのbackblaze社がデータを公開しているので それを元に考えていきたいと思います。
2016 | 2017 | 2018 | ||||||
MFG | Model | 容量 | 台数 | AFR | 台数 | AFR | 台数 | AFR |
Seagate | ST4000DM000 | 4TB | 34737 | 2.77% | 31934 | 3.17% | 23234 | 2.13% |
Seagate | ST8000DM002 | 8TB | 8660 | 1.63% | 9886 | 0.96% | 9874 | 0.94% |
WDC | WD40EFRX | 4TB | 46 | 2.17% | 45 | 2.21% | ||
WDC | WD60EFRX | 6TB | 446 | 5.49% | 436 | 2.06% | 383 | 2.15% |
Seagateは 一般用HDDの4テラバイト(ST4000DM000)が使われています。現在はDM004という新モデルになっていますが性能自体に差はありません。
DM000のAFRが2.77%というのは、365日24時間回して 故障するHDDの割合が2.77%という数値です。かなり低い故障率です。
一方のWD ブルーの場合はデータが無いので分かりません。使われているのはブルーではなく1ランク上のレッドです。高耐久の WD40EFRX、WD60EFRXというNAS向けのモデルが使われています。
WDのブルーは 元々はグリーンの名称で販売されていました。容量は異なりますが 同じスペックのHDDです。動画保存用として使用したグリーンは22000時間の通電が可能でした。
今回のブルーにおいても 大きな不具合報告はあがっていないので寿命は悪くないようです。
SeagateのバラクーダもAFR2~3%の範囲に収まっているので なかなか良いと思っています。
寿命は大差がないようですので、ブルーかBarracudaのどちらかといわれると 運用の目的によりますというのが私の結論です。
SeagateのHDDが品質が悪かったのは5年前の話
2014年くらいはSeagateの1.5~4TBのHDDの質が悪くて故障ばっかりしていたので(AFRが12%付近)、Seagateは その時に大分 評判を下げたという過去があります。
まとめサイトも 壊れやすいHDDみたいに吹聴して、SeagateよりWDのような印象を付けてしまったんですね。
ですが、それは5年以上も前の話で、近年のデータを見て分かるように もはや低エラーでWDと大差はないというが現状です。
産業構造を見ても明らかですがSeagate Technologyは ほぼHDD一本に絞りこんで研究開発をしているので SeagateがHDDの技術力を一気に伸ばしたのはそんな所にも理由があります。