【薬屋のひとりごと】コミックス版はなんで2種類あるのか まとめ

小学館の「月刊サンデーGX」版(以下、サンデー版)とスクウェア・エニックスの「月刊ビッグガンガン」版(以下、ガンガン版)があるけどなんで2つあるんだろうねという話。
 
2つの出版社が同時に告った
2013年頃 「小説家になろう」に投稿していた原作が人気になる → 2014年にヒーロー文庫で書籍化される。ここで複数の出版社がその人気に着目。スクウェア・エニックスと小学館はほぼ同時期(2017年5月と8月)にそれぞれコミカライズを開始。原作のファン層が広く、異なる読者層をターゲットにできるので、2社は独自の解釈で漫画化を頑張ることになった。
 

なんで2つあるのか 実は原作者もよく分かってない
ガンガン版とサンデー版をそれぞれ読んでみると、それぞれ異なる雑誌の読者層が意識されている。ガンガン版は青年向けでラブコメやファンタジー要素を強調。サンデー版はミステリーやストーリー性を重視。 同じ原作から複数の出版社がコミカライズを行うケースはまれで、原作者の日向夏氏もXで「自分でもなぜ2つあるのかわからない」としており、正式な理由は不明。ちなみに日向夏氏はどちらのバージョンの後書きにも登場しており それぞれのコミカライズを楽しんでいる様子が綴られている。

 

原作者が 漫画化についてよく知らんというのは 一般的だったりする。
ライトノベルや小説のコミカライズでは、原作を出版する出版社(『薬屋のひとりごと』の場合はヒーロー文庫を扱う主婦の生活社)や著者の代理人が交渉を主導します。彼らが原作の版権管理やコミカライズのオファーを取りまとめて、どの出版社と契約するかを決定します。
原作者はストーリーやキャラクターの監修を行う場合もありますが、契約や出版社の選定は出版社やエージェントに委ねられるのが一般的です。
 
なんやかんや 2つ共に大ヒット

両バージョンともバカ売れしており、小説を含めた全体売上が4000万部を突破、源氏物語で言うの青本とか定家本みたいなノリで、異なる魅力で 異なる読者を獲得して、共存共栄を達成。

 

どっちがどう違う?

薬屋のひとりごと 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(1) (サンデーGXコミックス)
月刊少年ガンガン(スクウェア・エニックス)
タイトル: 『薬屋のひとりごと』
作画: ねこクラゲ、構成:七緒一綺、キャラ原案:しのとうこ
特徴:
アニメ化に採用された絵柄。デフォルメやコミカルな表現が多く、キャラクターの感情が強調されている(シャー)
こっちはラブコメ要素が強く 常にジンシが猫猫にまとわりついている感が強調されている。分かりやすいっちゃ分かりやすい。
こっちのマオマオは表情も行動も 主人公として動ける枠内に留まるので 安心して見られる。青年誌だけあって美青年を描くのも慣れてる感ある
ストーリー進行は比較的ゆっくりで、細かいキャラ描写や背景に力が入る。
サンデーGX版(小学館)
タイトル: 『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』
作画: 倉田三ノ路、キャラ原案:しのとうこ
特徴:
クールでリアルな絵柄。マオマオは少し大人っぽい。ミステリー要素やストーリー性が強調され、ラブコメは20%オフ。
猫猫の吹き出しも もこもこ中心で まじで「ひとりごと」
原作のストーリー展開に忠実。壬氏にはめっちゃ冷たい。こっちのマオマオは昼ドラ並みの顔芸をするのでヒロインどこ行ったという時がある。だがそこが人間臭くていい。
ストーリー進行は早く、説明や伏線がわかりやすく整理されている。
背景や状況説明が詳細で、推理パートが読みやすい。
その他のポイント
それぞれの人気と売上部数の詳細は不明だが拮抗していると思われる。ガンガン版は受賞歴やアニメのビジュアル影響で注目されがちだが、サンデー版はストーリーの進度や読みやすさで支持を集める。
 

試し読み
ガンガン版は「マンガUP!」、サンデー版は「サンデーうぇぶり」で無料試し読みが可能。

 
 
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