YouTube時代の終わり
2023年10月グーグルは広告を表示しない アドブロックユーザーに対して、YouTube動画を見せないように徹底するようになっています。いよいよアメリカも不景気の気配です。
広告の3分の2はクリエイターのもの
あまり知られていませんが、YouTubeは 通常、動画コンテンツ作成者に広告収入の68% を支払って、残りの32%をグーグル側が受け取る仕組みになっています。
広告が収益の柱なので、タダ見をするんじゃないよと必死になるのも分かります。
儲かってるのにブロックが必要なのか
じゃあ、みんなが広告を表示しないことで youtubeが赤字になってるのかと言うと 違います。
youtubeを運営する会社 Alphabet の第 2 四半期レポートを見てみると、広告収益は直近の6ヶ月でだいたい77 億ドルで、去年の73 億ドルよりも高い。
儲かってないならまだしも「お前 儲かってるやんけ」という状態です。
しかし これからは 広告を非表示にしたいんだったら YouTube Premiumに入らねばならんようです。料金は個人プランは月額1280円、年額1万2800円も払わないといけない。
それに比べるとニコニコ動画のプレミアム料金は720円で良心的です。
新人クリエイターにとっては逆風となる
はっきり言ってyoutubeの動画は面白くない物が多いわけです。言ってみればガラクタ市です。ダラダラ見るから耐えられるけれど、金取られてまで見るようなものかという気がします。
知らない人の草野球のホームビデオを見せられて 金を取られるようなもんです。
YouTube一強時代は 終わりになるかもしれないという話
新人配信者が面白い動画を作る「クリエイター」に育つまでには時間がかかります。
駆け出しyoutuberをメジャーにしてくれる人は課金ユーザーではありません、皮肉なことにお金を持っていない 暇とエネルギーを持て余した学生やおっさんたちです。
この人たちは直接的にはプラスにはなりにくいのですが、おもしろい新人を見つけては コメントを打ってくれたり、いいねしたり フォローしたり 再生数やアクティブ数を上げて 新人のモチベを維持してくれる無形の効果を持っています。
これをブロックで排除するのは簡単ですが、 新人は伸びるチャンスを失い、再生数やコメントが減っていくので 別のサービスが繁栄していくでしょう。
プレミアムは浸透するの?
しないでしょうね。広告を5秒見て 気になる動画だけチェックして去るようになるでしょう。
日本は岸田インフレで家計が打撃を受けているので、必死に支出を抑えるよう動いています。そのため最初の3ヶ月は無料等のキャンペーンでも打たない限りは 乗ってこないと思います。
今後ユーザーたちが自主的にプレミアムに入るのか、インフルエンサーたちに金を握らせてプレミアムへの誘導醸成するのか、それともYouTube離れが始まるのか、どのように反応するかは まだ分からない所ですが 長期的に見たアルファベットの決算がどうなるかが楽しみです。