V-Sync(垂直同期)
要はgpuのfpsを一定に保つ技術。
ティアリング(画面分裂)を防ぐために 昔 流行った技術。ティアリングは、液晶モニターが画面を書き換えている最中にGPUが別のフレームを送ってくると発生する現象。
例えば、モニターがリフレッシュレート60ヘルツの場合、同じテンポで1秒間に60回描画する。それに対して GPUは 170fpsだと1秒間に170回画像を送る、
液晶モニターもブラウン管と同じように 上から順に書き換えていくので、途中で新フレームが送られてくると、下半分が新しいフレームになる。
V-Syncは「それならばGPUのFPSをモニター側のリフレッシュレートにあわせればいいじゃないか」というもの。60ヘルツだったら GPUも60fps固定で送ればいいという事になる。
一見、良さそうに見えるけれども GPUが60FPSでの安定供給を狙っても、レンダリングするシーンが複雑になってくると 59fpsに下がったりするので 今度はGPUが60FPSに間に合わなくなってモニターは次のデータが来るまで待たないといけない。その結果 カクカクになってしまうスタッタリングが発生する。
市場の評価
FPSゲーマーは多少のティアリングで負けるのは我慢できるが、カクつきで負けるのは大嫌いなので シュラウドにも 「垂直同期はオフにしろ」と言われている。
G-Sync
nvidiaが開発した技術。2012頃に初登場。良い技術なんだけれども 流行っていない。
モニター側のリフレッシュレートを GPU側のFPSと同期させる。いわゆる可変リフレッシュを行う。GPUが120fpsから90fpsに下がったら モニターも120Hzから90Hzに合わせる。fpsが上がったら モニター側のリフレッシュレートも上げる。
ティアリング(分裂)やスタッタリング(カクつき)を抑えられる。
市場の評価
G-Syncの場合はモニターに GPUの動きをモニターするチップを搭載するので2万円程度高くなる。
それでいながら 「フリーシンクに比べて圧倒的に プレイしやすくなる?」と言われると、個人的には「いや 大差ない」 と思ってしまう。FreeSync対応モニターと並べられたらどっちがG-Syncかは分からないレベル。
Free–Sync( Adaptive-Sync )
Sapphireのエンジニアによるデモンストレーション。
1:42 ノーマル 2:00 Free-Sync 2:40 v-sync
Free-Syncとはなにか?
Free-SyncはAMDが開発し、G-Syncに対抗するために2014年に初めて発表された。もともとはVESA規格にある「Adaptive Sync」(本家)をAMDが製品化したものなので、Adaptive SyncとFree-Syncは ほぼ同じ技術。
G-Syncと同じで、モニター側のリフレッシュレートをGPUのFPSと同期させる。しかし、液晶側に専用チップは不要なのがメリット。HDMI入力でも対応している。モニターが安価に製造できる。
仕組み:ビデオカードのフレームバッファに新しいフレームが表示されるまで、モニターは現在受信している画像を表示し続ける。新しいフレームがやってきたら すぐに新しい画像の送信を開始する。
「新フレームが来たら最速で出す」シンプルな仕組みにより、ティアリングもなく、モニターの遅延も低く抑え、カクつきは少なくなる。
市場の評価
G-SyncとFree-Syncは、やっている事は ほぼ同じだが Free-Syncはお金がかからない分だけ良い。
ただ144Hz以上のゲーミング用モニターが増えてきて、ティアリングも一瞬(7ms以下 240hzなら4ms)なので、ティアリング自体がほぼほぼ目立たなくなってきた。
そのためFree-Syncを使わず、GPUの最速FPSをモニターに叩き込むというやり方でも 別に問題は無くなってきている。240hzモニターでティアリングを視認できる人は よっぽど神経回路が発達したプロゲーマーくらいかも知れない。