バビロン
【特徴】 ○毎回の終わりが激辛で 「来週どうなるんだ」と思わせる引きのうまさ。 |
正解するカドの作者という事で 身構えながら Amazonプライムで視聴中。メモをとりながら3話までみたけど、刑事ドラマみたいで 今のところ面白い。
ただ期待が大きいぶん、正解するカドの悪夢が脳裏によみがえるわけです。
知らない方に説明すると カドは8話くらいから ストーリーが破綻してAmazonでも最悪の評価がついたアニメの一つで、その後遺症で 今回も真面目に見る気にならないという人も多いと思う。それくらいにクソ賛否両論のアニメでした。ちなみに今でもプライムで見れます。
で、残念ながら やはりカドと一緒で序盤は盛り上がるけど、後半になるにつれて微妙になっていく作品のようだ。
アマゾンで小説版の評価を見てみると巻数を重ねるごとに尻下がりになっているので不安しか無い。普通はファンが残るから尻上がりの直線を描くはずなのだが….
しかし 小説版が完結していない以上 アニメオリジナルな終わり方をするらしいので、そこに私は「頼むっ」つって望みをかけている。いや、いたが7話で終わった。
このアニメ 部分部分ではとてもいい。美少女に頼っていないし 社会派だし、設定も新しい。特に引きがうまく 1話の終わりは特にグッと来る。いいところで終わるアニメ部門があったら1位が取れると思う。
すまん、どんなストーリーよ?
主軸は 真面目な検察官の主人公と、人の心を自由に操れる 性悪な女性(曲世愛|まがせあい) との対決という形で進みます。
曲世は人を自殺に導くことができる 死神的な女性。わかりやすく言うと デスノートの夜神月。
そんななか 日本では個人が自殺する権利を認める独立自治区が誕生するという設定。いっぽう 主人公は 曲世たちにふりまわされ苦悩する無力な人間という立場で描かれている。
主要テーマは「自殺は悪なのか? 安楽死は悪なのか?」という。 これまた1つに答えの出ない問題である。
ブラックジャックのキリコを思い出す。
ところが 我慢してよく見ていくと この作品はなんか違うのである。
キャラクターが自分の意志で自殺するではなく、女性が他人の心を操って 夢遊病状態になった被害者を自殺に見せかけて殺しているので このテーマが破綻していて「あれっ、それだと自殺じゃなくて殺人だろう…」と思ってしまう。
このあとの持って行き方が気になるから是非見てもらいたいところだが、展開的に一番つまらない着地は「自殺が善か悪かなんて みんなそれぞれに答えが違う」という「はい出た。金子みすずシンドローム!」って所なので、主人公には是非苦闘していただいて 全ての生は無条件に善であるという所まで貫いて欲しいところである。
アニメなんだからこれくらい夢を語らないと出す意味がない。
もし このアニメが 日本に新しく設置される独立地区の代表を巡っての不正を暴くストーリーだったら、攻殻機動隊みたいに綺麗にまとまっておわるんだけれども、今回のテーマだと終わりそうにない。
どうなるか分からないし そんなふうに作ってるから また多分終わりまで見るんだろうけれど、また8話あたりから小難しいことを言って、全然関係ない方向から新キャラを出して むりやり解決しておわるんだったら カド2となるはずだ。
2020/2/1 今回も 思いの丈をAmazonレビューにぶつけて憂さを晴らすという恒例行事が作動。
個人的に気になったのは2つで、アニメーションのスタッフと声優さんは頑張ったと思う。1ミリも悪くない。できる限りのことはしてた これ以上はない。ただ これはもう 原作が途中から全く面白くないから どうしようもなかった。脚本もできるかぎりのことはした。
もう1つはレビューの質ですね。
☆1でもサイコパス3みたいに長文のコメントなのは 次も観てもらえる可能性が高いと思う。「ここがだめだ」「こういう使い方はダメだ」「なんでこうしないんだ」っていうのは多分 熱量の高いファンなので、また観るんですよ。それはオッケーなんです。
でも、バビロンのは低評価の質が違っていて、短いんですよね、で、文面を読むと、見て損した的な思いを うっすら感じるわけです。これは祭りで叩きたいだけじゃないなーと、 ここが可哀想だと思いました。
祭りの方が まだ良かった。
そこが今回 勉強になった所です。オオカミ少年でいうと「狼が来るぞ」って言って、 2回も来てないですから。 次のチャンスは多分 無いでしょう。
やりたいことはやっていいけど、見てよかったという部分が 多めにないと視聴者さんがかわいそうだし、 どうせ次もぶん投げだろ と思われたら 次は最初から読まれませんから、どうなんだろうなと思います。