夜中にランク出来る静音ゲーミングキーボードで安いやつを。
夜中にキーボードを叩いていると気を使う。壁が薄い上に隣の部屋に受験生とかいたら「わしゃ忍者か!」みたいにそっとキーを押さねばならない。それじゃAPEXはできない。でもゲームはしたい。全国の忍者ゲーマーがどんな静音対策をしているか 最新情報をまとめてみた。
【トリビア】Oリングは底打ち音だけの改善にとどまる
- 静音グッズで Oリングっていうのが売ってますが、これはね、結構難しいです。こんな風にキーキャップを外して底にシリコンやゴム製のリング(Oリング)を取り付けます。内径3〜4mm、厚さ1.5mm程度のゴムリングが一般的。
これはキーを押して底打ちする際の「カチッ」という音)は軽減できるんですが、茶軸とか青軸には ほぼ効かないです。茶軸と青軸は底に付く前に音がなる仕組みですので。 ただ底打ちの感覚がソフトになるだけで音は変わらないです。
赤軸なら底打ち音が主な騒音源なので、Oリングの効果を比較的感じやすいです。ただし キーボードの騒音には ケースの共振、キーキャップの素材などが大きく影響してくるので、底打ち音だけ改善しても 「あれ なんか思ったより効果を感じないな」的な感じになります。Oリングを使うなら赤軸です。
静音化キーボードの最高峰はチェリーのピンク軸。妥協してレッド。
- キースイッチは赤かピンク。
メカニカルの中で静音性を高めたいならば赤軸でいいんですが、より静音性を高めるなら2015年くらいから 出始めたピンク軸( Cherry Silent Red)が良いです。ピンク軸は高いのですが、軸内部にクッション材(ダンパー)を組み込むことで スイッチ自体の音を大幅に低減(10〜15dB)できます。忍者を目指すならマストのアイテム。 - ピンク軸採用はFILCOのMajestouch(マジェスタッチ)シリーズがあります。ゲーム好きとか上級者なら聞いたことがあるかもしれません。FILCOはCherry MXスイッチを多く採用しており、Silent Red軸搭載モデルも豊富にあります。 「マジェスタッチ Silent Red」で検索するとピンク軸のキーボードが出てきます。マジェスタッチだけだと青軸が出てきて死ぬので注意。2万円程度と初期コスト高いものの トップクラスの静音環境になります。
日本語配列・英語配列、かなの有り無し
無線に対応したピンク軸 63(英語)/66キー(日本語)で机を広く使えるようにした
コスパで選ぶなら赤軸
- メカニカルキーボードのキースイッチは大きく「リニア(赤軸)」「タクタイル(茶軸)」「クリッキー(青軸)」の3種類に分かれている。青軸はそもそも音を出す構造だから対象外。この中で最も音がしない構造のスイッチは赤軸で 大量生産されているため最もコスパが良い。ピンクは静音性がダンチだけど大量生産はされていないので高い。
- キーキャップの材質: キーキャップ自体の材質も打鍵音に影響を与える。高いキーボードにはPBT(ポリブチレンテレフタレート)素材で密度が高く厚いので 打った時にスコスコという低い音の打鍵になる。非公表だが 恐らくセブンイレブンのATMもPBT。セブンのテンキーは東プレが製造しているのは分かっていて、東プレのREALFORCEは耐久性の高いPBTのキーボードが使われている。安いのはABS樹脂なのでタイピングで カタカタ言う。このあたりに注意しながらドスパラさんとかで触らせてもらうと楽しい。 ただしPBTは成形が面倒なのでABSよりも高価になってしまう。
静音ゲーミングキーボード トップ5
iClever G06 ゲーミングキーボード(赤軸、91キー)
- 価格: 約4190円
- 特徴: メカニカル式(赤軸リニア)、メカニカル、日本語配列、有線、水排出機構。iCleverはブランド名で 中国深圳Thousandshores Technology社の定番キーボード。現地大量生産でコストを極限まで削減。「とりあえず赤軸」ならこれに勝てる製品は まず見当たらない。セール時は3400円付近まで下がるときがある。
- 静音性: ストロークは2mm、打鍵音は約45~50dB(一般会話レベル)。底打ちの音やキーキャップの擦れる音など、ある程度の打鍵音は発生する。内部の吸音材もない。「エコノミーだがちゃんとFPSで使えるメカニカル」は同意。激安+赤軸という意味でこれは外せない。
e元素 メカニカルゲーミングキーボード(赤軸、81キー) マウスがキーボードに当たる人向け コンパクト赤軸
- 価格: 約5,099円
- 特徴: チラッと見ただけだと「iCleverの方が安いじゃん」と思ってしまうが、横幅を4センチ狭くしてある。FPSだとマウスの移動距離を稼げるので こっちが好きという人もいる。単色バックライトで装飾は最小限、水をこぼしても耐えられる水排出機能。
- 静音性: 赤軸(リニア)採用、打鍵音は約45~50dB(一般的な会話レベル)。底打ち時の「カチッ」音は控えめだが、ケースがプラスチックなので響きは少しある。さすがに ガスケットや吸音フォーム(キーボード内の吸音材)は無いが、打鍵音はカバー出来る。
中忍 Keychron C3 Pro 静音にこだわっているメーカーのエントリーモデル。中身がすごい。
- 価格: 約7,590円
- 特徴: 独自の赤軸(Keychron 赤軸 リニア)でスイッチ内に潤滑剤塗布をして、バネ音、摩擦音を抑えている。キー自体の打鍵音は約40~45dBで赤軸の標準。
- C3 Proのスゴさ: キーが設置してあるプレートをガスケット(緩衝材)で挟んでタイピングの衝撃を吸収、さらに基板の下部に2層の吸音材まで仕込んである。これでタイピングの時の底打ち音を吸収する仕組みになっている。キーを打った時にキーボード内部で音を反響させない工夫がしてある。こち亀の 秋元先生とかこういう静音の工夫とか好きそう。
色々凄い。 - このクラスのキーボードだと普通はキーはABS樹脂(カタカタ言うタイプ)だが、わざわざPBTを採用している。スコスコ打鍵音を確保。さらにダブルショット成形ってので、文字自体を固いプラスチックにしてあるから、何年使おうが文字が消えない。安いのはレーザー刻印だから すぐAが消える。
- ただし照明は簡素で赤単色、プラスチック筐体で 削れるところを削っている。その分 高級機にしか無いホットスワップ、QMK/VIAに対応している。ホットスワップは はんだ無しでキー交換ができる機能。例えばWASDだけをピンク軸に魔改造出来る。
- QMK/VIA対応ってのは 簡単に言えば キーマップを変更できるんだ。例えばウィンドウズボタンを無効にしたり、マクロでAlt+Mでメールアドレスを自動入力したりだとか チャットGPTを立ち上げたりだとか いろいろな組み合わせで効率化が出来るぞ。
- ハードとソフト両面で洗練されていて、ゲーミングだけでなく これは入力作業にも強い。パット見は普通のキーボードなんだが 拡張性が違う。
- 価格に関して言えば ホットスワップ QMK/VIAを使わない場合は割高に感じるかも知れない。ただPBTキーとこの機能なら激安なのは間違いない。
- 価格: 約16,390円
- 特徴: マウスを大きく振るゲームをプレイするFPSユーザーのために極限まで小さくしたレイアウト。大会などに持ち運べるように軽量化しているプロ向け。
- Razer光学スイッチ: キーの入力検知が物理接触ではなく レーザーを使用して1.2mmで反応する。そもそも物理的な磨耗が少なく1億回のストローク耐久を持っている上に、ガッツリ PBTキー。ダブルインジェクションで文字盤がプラスチックなのでいくらタイピングしても消えない。
- 静音性: リニア+オプティカルスイッチでバネ音・クリック音を削減、打鍵音約35~40dB(ささやき声レベル)
- アルミニウム製のトッププレートを使用しており、耐久性もある。高いが、これなら中古で買っても十分使えるレベル。
- 明らかにゲーム向けにチューニングしてあるので 入力作業向きではない。
- ユーザーレビュー:「音ゲーで連打してもカシャカシャ音のみ。静かすぎる」「静かだが、60%レイアウトは慣れが必要」
影 Majestouch 3 Silent Red(静音赤軸)
価格: 約16,600円
特徴: 日本のFILCOが誇るメカニカル。フルサイズレイアウトを採用し、オフィスでも使える。据え置き用途。
特徴: 日本のFILCOが誇るメカニカル。フルサイズレイアウトを採用し、オフィスでも使える。据え置き用途。
公式チェリーのピンク軸: 最高静音のリニアスイッチ搭載。押下圧は約45gと軽快。ストロークは3.7mm。キーキャップはPBT素材で、ダブルショット成形だから 文字がほぼ摩耗しない。
静音性: 打鍵音は約35~40dB(ささやき声レベル)。静かな環境でも気にせず使用可能。スムーズなリニア動作で、バネ音やクリック音も最小限。
構造: スチール製フレームを採用で重さ1.2kg、頑丈で高級感がある仕上がり。タイピング時のたわみが少なく、安定感が抜群。
状態がいい中古があったら。
状態がいい中古があったら。
向きと不向き: ゲームから長時間タイピングや文書作成までこなせる。ただフルサイズのため、コンパクトさを求めるユーザーには向いていない。
机を広く使う場合はMajestouch MINILA-R がいい。
机を広く使う場合はMajestouch MINILA-R がいい。
ユーザーレビュー:
- 「静かな環境で使っても気にならない。タイピングが滑らかで長時間作業も疲れにくい。」
- 「フルサイズは便利だが、デスクが狭いと少し場所を取る。静音性は期待以上。」