「リステリンより効く洗口液を教えて。」「バトラー」の巻

最近アイスが染みて歯が痛かったり、すきっ歯になってきたので「切ない」と思って、歯磨きグッズでいい製品を探していたりします。

今までリステリンよりも効くマウスウォッシュ液なんてあるわけない!と思っていました。結論から言うとバトラーやコンクールFの方が良いような気がします

ある日、海外Reddit板を眺めていたら、興味深いスレッドを発見しました。

内容は大体こんな感じ↓

タイトル「Redditの歯医者 ~リステリンは◯それとも☓?~」

スレ主さん:
僕も使っているリステリンだけど、これって体に良いのか悪いのか議論しよう。一般的な見方としてはアルコールのせいで口が乾燥するから良くないって意見が多いみたい、レッツ議論。

名無しさん:

俺(歯科医)からの意見
リステリンは良くない。けれども広告の予算をすごいかけているので、みんなに人気がある。高濃度のアルコールによる 焼け付くような感覚が いかにも”洗ってる”感じがしていいんだろうと思う。でも高アルコール消費は口腔癌のリスクを高める事と関係があるので注意。

唯一効果があるマウスウォッシュ/ジェルはクロルヘキシジンを含んだ製品。口内に長期間残るので、できればノンステイン(色素沈着しないもの)でノンアルコールの物がいい。ベストなものはCuraden Swissの製品。 

短く言うと:菌を抑える製品は良くない 殺菌するものがいい。

クロルヘキシジンは殺菌力が高く、虫歯や歯肉炎なりにくい…

追跡調査をしてみました。リステリンと発がんに関しては 現在論争中ではっきりした結論は出ていませんでした。ただリステリンはお酒のように飲むワケではないので癌に関しては99%言いがかりのようです。ここに詳しいです。

あとリステリンにも優れた殺菌能力はあります。無いより断然マシの洗口液です。

クロルヘキシジン系とリステリンの違い。

6ヶ月間洗口液を使った場合と、使っていない場合を比較して、プラークの抑制率と歯肉炎の抑制率を比較すると以下のようになっています。

洗口液プラーク付着抑制率(%)歯肉炎抑制率(%)

グルコン酸クロルヘキシジン(0.12%paridex)
バトラー・CHX洗口液(医薬部外品)
BUTLER

21.6-60.918.2-42.5
エッセンシャルオイル
(listerin)
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塩化セチルピリジニウム
(0.07% crest pro health Rinse)
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15.815.4

michael LB,JADA 2006;137(Suppl11) 16S-21S

クロルヘキシジンの濃度は海外の液は0.12%で日本製の方は0.05%と低いのですが、クロルヘキシジン系がプラークの付着と歯肉炎予防に最も効いているのが分かります。薄めてもなかなか強烈です。

実際口に含んでみると 歯磨き粉を水に溶いて濃縮したみたいな味がします。 歯ブラシが届かない 歯の隙間に入り込んで殺菌しているのかもしれません。 口臭もさっぱりなくなります。

虫歯の原因になるプラークは食後8時間で増えるから
長時間歯を守れるバトラーが有利。

プラーク?

中度歯周炎の細菌状態|歯周病治療ペリオド

プラークとは口の中の菌の集まりの事です。バイオフィルムと呼んだりもします。プラークとバイオフィルムは同じものです

プラークは虫歯、歯周病、口臭の原因になります。食後の8時間後には 菌が歯のすき間に詰まった食べくず等を利用して、勝手に子供を産んでプラークを作ります。ですので食後は速攻で歯磨き&ケアすると歯が長持ちします。

リステリンはそんなに持続しませんが、バトラーは最大12時間 口内に残って効力を発揮するので寝ている間も有利です。 虫歯関係で病院にお金も時間も使わなくて良いので経済的です。

それぞれの洗口液 殺菌成分はどう違うのか

洗口液は見た目は似ているけれども それぞれ中身の薬用成分は違っています。

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サンスターバトラーCHX
コンクールF

リステリン
トータルケア

◯最も高い殺菌力。プラークを抑制するから虫歯になりにくい。

歯の表面に張り付いて長時間威力を発揮する。最大12時間働いて細菌の繁殖を抑える。

薄めて使うタイプなので財布に優しい。250~360回程度使える。

☓バイオフィルム(プラーク)への浸透には時間がかる。

☓ポリフェノールに反応するので、お茶、コーヒー、ワインを飲んだ直後に使うと色が残ったりする。

☓入手しにくい。小規模ドラッグストアで なかなか売っていない

プラーク形成を抑制する効果はクロルヘキシジンに次いで高い

バイオフィルム(プラーク)に浸透しやすい。

入手しやすい。

薄めなくても原液で使えるのでラク。

△アルコールタイプは粘膜に刺激があってヒリヒリする。

☓実はコストが高い(1回分20mlで75回分しかない)

☓殺菌カに関しては長時間にわたって放出し続ける能力が低い。


Q. じゃあ 洗口液だけ使ってればプラークを除去できるのか?

A. いえ、歯磨き無しではダメです。

プラークは歯磨きで物理的に落としたほうが落ちますし、個人の手の及ばない所は歯医者さんの専門の機械(キュイィインという例のアレ)で落とすのがメインになります。洗口液だけでは こびりついたプラークには刃が立ちません。

リステリンはバイオフィルムに浸透するという うたい文句ですが、液は30秒しか口に含まないので、プラークの奥まで液が浸透しません。それにリステリンだけで全ての菌を殺菌できるわけではないです。

洗口液の目的は可能な限り菌を殺して、プラーク付着の抑制や歯肉炎の予防をする事なので、あくまでもサブ的な位置付けです。

洗口液は歯磨きやフロス(糸ようじ)の仕上げとして使うのが良いです。

実践:クロルヘキシジンを使ってからは起きた時の歯のニチャニチャ感が減った

バトラーCHX洗口液(クロルヘキシジン)とリステリンどっちも使ってみましたが、個人的には爽やかな息が持続するバトラー液の方が良さげです。

バトラーは上のように薄めて使います。これでも歯磨き粉を10倍濃くしたような味で、涼しい息が持続します。最近は寝起きの時に 歯の壁のニチャニチャ感が減りました。

バトラーはなかなか減らないのは感心しました。1本で半年くらい使っていますが まだ残っているので 非常にリーズナブル。

クロルヘキシジンを含んだ洗口液はバトラーやコンクールFがあります。濃度はどちらも同じなので好みになってしまいますが、個人的にはバトラー洗口液は上の写真の計量カップが付属している分、お得かと思います。

 

参考URL:洗口剤の種類と特性https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/58/2/58_86/_html/-char/ja

「プラーク」と「バイオフィルム」と「歯石」の違い
http://www.period.tokyo/column/768/

リステリン等の洗口剤は効果があるのか?
http://www.sugiyama-dental.com/shisyubyou/mouthwashes.html

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