チェリオの飲料は別に体に悪いわけではない。

私はチェリオのライフガードをここ10年くらい飲み続けている。生粋のチェリオファンである。滋賀県のチェリオ工場の皆さんを拝んで寝るくらいである。

だがしかし、メロンソーダ味だけは 色がドギツくて緑だ。 あの合成着色料 青色4号が怖くていつも敬遠していたのである。

そもそも 私がメロンソーダを怖がるようにになったのは中学校時代の社会科の先生の影響である。

というのも、岡田真澄に似ている社会科の先生が「お前ら、合成着色料は石油が原料だ、合成着色料は体に溜まるから 飲んではいかん」とウソを流したのである。今では「デマこいてんじゃねぇ」の1撃で葬れるのだが

当時ネットがなかった私にとって それをうっかり信じてしまったがために、沢山のチェリオを接する機会を失ってしまった。

なんという不幸なことだろうか。今思うと その社会科の先生もトンデモ本なんかから知識を仕入れていたのではないかと思う。

しかしいろいろ調べた結果 飲んでいいのだと安心するようになった。だいたい「そんな体に悪いもんをつくる企業が1986年から創業を続けられるか!」と怒りに震えるレベルである。

やはり正しい知識は大事だ。社会科の先生の供養のために合成着色料の間違いについて訂正していこう

  1. 日本の規制
    日本では、食品に使える合成着色料(青色1号、黄色4号、赤色102号など)は食品衛生法に基づいて厳しく審査されています。厚生労働省が定める「使用基準」を満たした量であれば、通常の摂取では健康に害はないとされています。チェリオの飲料に使われている着色料は法律で認められた基準に収まっている。
  2. 健康への影響の議論
    ただし、以下のような懸念が一部で指摘されています:
    • 過敏症やアレルギー:ごくまれに、特定の合成着色料(特に黄色4号など)に敏感な人がいて、発疹やアレルギー反応が出る場合があると言われている。
    • 子供への影響:海外の研究(例:サウサンプトン大学の2007年の研究)では、特定の合成着色料が子供の多動性や注意力に影響を与える可能性が示唆され、一部の国(EUなど)では警告表示が義務付けられたケースもあります。ただし、この研究の結論は決定的ではなく、科学的な議論が続いています。
    • 長期的な影響:大量摂取した場合の長期的な影響については、データが限られているため「絶対安全」と断言するのは難しい。

何も心配すんな、胸を張って飲んでいい。

  1. 現実的には、飲料1本に含まれる合成着色料の量は微量で、普通に飲む分には健康への影響はほぼ無視できるレベルと考えられる。問題になるのは、着色料を含む食品や飲料を過剰に摂取し続ける場合くらいです。
  • どう考える?
合成着色料は「絶対ダメ!」というほど危険なものではない。どうしても気になるなら控えめにしたり、着色料不使用の飲料を選ぶのが安心だ。

黄色4号は原料が石油とか聞いたが、あれはまじか?

黄色4号(タートラジン)の原料が石油由来かどうか、確かにそういう話はよく耳にしますよね。結論から言うと、「まじ」っちゃ「まじ」だけど、少し補足が必要なので説明します。
 
黄色4号の原料と製造プロセス
黄色4号は合成着色料で、化学的には「タートラジン」という化合物です。その原料の出発点として、石油由来の物質(芳香族化合物)が使われることがあります。具体的には、石油から精製される「ベンゼン」や「トルエン」といった化学物質をベースに、いくつかの化学反応を経て作られます。
  1. 石油はスタート地点
    石油はいろんな化学製品の原料になります。そこから抽出した成分を加工して、タートラジンのような合成着色料が製造される。だから「石油からできてる」と言われるのは、完全に間違いじゃない。
  2. でも直接石油じゃない
    誤解されがちだけど、黄色4号を製造する過程では、石油をそのままドボドボ使うわけじゃない。石油から取り出した特定の分子を化学的に変化させて作る。最終的な黄色4号は、石油そのものとは全く別物で、純粋な化学物質として精製されている。
     
     

    石油からどんな工程を経て黄色4号になるのか?

     
    スタート地点:石油から基本原料へ
    1. 石油の精製
      まず、原油(石油)を精製して「芳香族化合物」と呼ばれる化学物質を取り出します。黄色4号の場合は、特に「ベンゼン」や「トルエン」みたいなシンプルな環状構造の分子がスタート地点になります。これらは石油から蒸留や化学処理で分離されたもの。
    2. ナフタレンへの変換
      ベンゼンやトルエンをさらに加工して、「ナフタレン」という2つのベンゼン環がくっついた化合物を作ります。ナフタレンは石油化学の重要な中間体で、ここからいろんな化合物が生まれます。
    黄色4号(タートラジン)を作る工程
    1. スルホン化反応
      ナフタレンを硫酸(H₂SO₄)とかと反応させて、「ナフタレンスルホン酸」という形に変えます。このステップで、分子にスルホン基(-SO₃H)っていうグループがくっついて、水に溶けやすくなる土台ができます。

    2. ジアゾ化とカップリング

      次に、アミノ基(-NH₂)を持つ化合物(例えばアニリンとか)を別の工程で用意します。これを硝酸ナトリウムとかと反応させて「ジアゾ化合物」にします。

      • そのジアゾ化合物を、先に作ったナフタレンスルホン酸と「カップリング反応」させて、黄色い色を持つ分子の骨格を作ります。ここでタートラジンの原型がほぼ完成!
    3. 着色料らしい形に仕上げ

      できた化合物をさらに酸化したり、塩(ナトリウム塩)にしたりして、安定した形に整えます。この過程で、不純物を取り除いて純粋な黄色4号(C₁₆H₉N₄Na₃O₉S₂)になるよう精製します。

      • 最終的に、鮮やかな黄色で、水に溶けやすく、食品に使える形に仕上がります。
    イメージで言うと
    石油を「トマト」と考えると、そこから「種(ベンゼン)」を取り出して、「水や肥料(化学反応)」で育てて、「花(黄色4号)」を咲かせる、みたいな感じ。

    直接「石油を混ぜて色を作る」わけじゃなくて、何段階も化学反応を経て、全く別の物質に変身しているんです。

     

    尿に溶けて出る。体に残ったりは せん。

    黄色4号(タートラジン)に限らず、食品に使われる合成着色料は基本的に体内に大量に残ったり蓄積されたりするものじゃない。そこら辺をちょっと補足すると:

    体内での動き
    1. 吸収と代謝
      黄色4号みたいな合成着色料は、飲んだり食べたりすると胃や腸で一部が吸収される。でも、そのほとんどは 代謝されて分解 されるか、そのまま尿や便として排出されます。
      化学構造的に水溶性が高い(水に溶けやすい)から、体内に長く留まりにくい設計なんです。
    2. 蓄積しない理由
      • 脂溶性(油に溶けるタイプ)の物質だと脂肪組織に溜まりやすいけど、黄色4号は脂溶性じゃない。だから、体脂肪とかに蓄積する心配はほぼない。
      • 日本の基準では、1日に摂取しても安全な量(ADI)が決められていて、普通の食生活でその限界を超えることはまずない。例えば、黄色4号のADIは体重1kgあたり7.5mgって設定されてるから、体重50kgの人なら375mgまでOK。でも、飲料1本に含まれる量なんてその100分の1くらいしかないことが多い。
    3. 排出が早い
      研究でも、摂取した合成着色料のほとんどが 24〜48時間以内 に体外に出ていくって分かってる。だから、「残る」ってイメージとは程遠いんだ。

    気になる場合の目安

    もちろん、毎日何リットルも派手な色の飲料をガブ飲みしてたら話は別だけど、チェリオの飲料を普通に楽しむ程度なら、体内に「大量に残る」なんてことはまずない。気持ち的に「石油由来かぁ…」って引っかかるのは分かるけど、実際のリスクはかなり低い。
     
    見事に先生の思念は除霊されました。どちらかと言えば 肥満とか糖尿リスクの方が危ないらしい。
     
    そんなわけで滋賀工場の皆様 全てのチェリオ飲料と特に「バナナオムレットソーダ」に栄光あれ。
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