お友達に「GaN充電器は充電速くてええわい」という話を聞いた。私が高校生だったら うっかりGaN充電器を買うところでしたが、どうやら充電器、スマホ、ケーブルの3つが全部速くないと充電速度は上がらないらしい。そもそも爆速充電ノートPCなんてもってないので意味はなかった。
例えば下のような組み合わせだと 65Wの充電器に全部が合わせるので 全体が65Wでしか充電できない。
充電器 65W | ケーブル 100W | PC 70W |
Anker Nano II 65W | USB Type Cケーブル PD対応 100W/5A | MacBook Air M4 |
GaN充電器を買う前に スマホの充電欄を見たほうが良い
試しにスマホ Google pixel 9a を見てみたら 充電速度が27Wだった、なので上のような65W充電器(4500円)を買ってもそもそもオーバースペックになっちゃう。これならGaN充電器を買わなくても、エレコムの30W充電器(現状1500円)くらいで最大速度が出ちゃう。
見落としがちな充電ケーブル
この中で、一番見落としてボトルネックになっていたのがケーブルで、私はいつ入手したのか不明のUSBケーブルを もったいない精神で使っていたら これが原因で 1A充電になっていた。10年前のケーブルが現役ってのも凄い。
1Aケーブルと5Aケーブルって線の中身は違うの?
そう、銅線の太さが違うんですね。1Aケーブルの方が細い銅線。10年前は低電流だったので細い銅線でも良かったんですが、最近では大電流 高速充電になって、要は中の導線が太くして、電気抵抗も小さくして 高電流を安定して流せるようにしてあるわけです。
なんでUSB-Aのケーブルは20W以上の製品がないの?
実はUSB-Aは古い規格になってしまって、高出力に対応する規格ではないんです。USB-3.0充電器の1ポート最大電流は、一般的に15W(2.4A~3A/5V)で、Quick Charge 3.0対応でも 最大18W(9V/2A)なんですね。
なのでUSB-Aの充電ケーブルも 最大出力 9V×2A=18W あれば十分で、3Aまで対応するケーブルもあるにはあるけど QC3.0に対応してないなら不要。
全部18ワット。UGREEN USB ケーブル
なんかほら、差込口が 大きいから USB-Aの方が大電流流せそうに見えるよね。
はい、でもUSB-Aケーブルは、内部の導線(AWGゲージ)が細いので、高電流(2A以上)や高電圧(12V以上)での安定した伝送が難しいらしい。
そんなわけで 世の中はUSB-A から USB-Cへ移行している段階なんですね。
GaN充電器は高価だけれど、電気抵抗が小さいから 部品も小さくできて本体も小さい。だから充電器を持ち歩く人には向いている。出先でノートパソコンをバリバリ使い倒すビジネスマンとか記者さんとか 野外配信系Youtuberには良いよね、最大70Wで3.5倍速充電。 高速充電が必要な人には向いている。
まぁ でもスマホ充電1台ならば十分 従来のシリコン充電器で良いんですねぇ。