
改悪は買収から始まった。
- アルゴリズムの変更が入った
マスク買収後、Xの推薦アルゴリズムが「エンゲージメント優先」にシフトした可能性が高い。
エンゲージメントって?→(いいね、リツイート、コメント、クリック、フォロー、閲覧時間が多い投稿)こうしたポストをユーザーに優先して見せるようになった。
アダルトやセンセーショナルなコンテンツはクリックや閲覧数を稼ぎやすいため、こうした投稿が優先的に表示されやすくなっている可能性は高い。
- スポンサー離れでアダルトに傾斜した2022年末から2023年初頭にかけて、X上でアダルトコンテンツの報告が増えたというデータもある。こうしたアダルトコンテンツの氾濫は、ブランドイメージ悪化を起こすため、まともな企業のスポンサー離れが加速 → 収益が悪化、よりPVを稼ぐためにバズツイートとアダルトに さらに傾斜という悪循環になりがち。
イーロン・マスクは「言論の自由」を主張し、コンテンツ規制を以前より緩くしたと公言している。
アダルトだけではなく PVを稼げる物議を醸すアカウントも復活させ、これにより、低品質な投稿がフィルタリングされにくくなり、タイムラインやおすすめに流入しやすくなっている。
- 収益モデルが変化した:Xは広告収益に依存しており、PVやエンゲージメントを最大化するコンテンツが優先されがちになった。
動画や画像付きの投稿、特に刺激的なものはユーザーの注目を引きやすいため、プラットフォームが意図的にこうしたコンテンツをプッシュしている可能性も考えられる。
- 有名人に噛みついてフォロワーを増やす荒らしとBOTの問題
最近では有名人(ある程度のフォロワー数を抱えている人)がツイートすると 突然 誹謗中傷したり、やたら賛美するBOTが増えたと感じる現象は、Xのアルゴリズムとユーザー層の変化が背景にある。Xのアルゴリズムは、いいね、リツイート、コメントなどのエンゲージメントを優先して上位表示する。
有名配信者のツイートは元々注目度が高いため、炎上狙いで注目を集めたいユーザーが投稿に噛みつき、コメント欄で騒ぐと、それがさらに多くの人に見られる悪循環になってしまう。
投稿者が荒らしに関わって 炎上や口論に発展すれば、さらに視聴者の感情的な反応を引き出しやすく、コメント欄が活性化し、上位表示されて人を呼ぶ。アルゴリズムは「人気のツイート」だと誤認し、拡散してしまう。
Twitterはかつては 投稿者とリスナーの素直な感想をやりとりする機能が備わっていた側面もあるが、今では 投稿者とはなんの関係もない 売名目的の荒らしがコミュニティに勝手に乱入して 無用な喧嘩を仕掛けたり 揚げ足を取っては 批判する場所に変わってきている。
それを受けて 投稿者もどこかで見た無難なツイート、業務の報告、宣伝、定型文のようなツイートしかできない環境になってきて 話し手も受け手も「どこが面白いんだこれ」というツールになってきている。
まとめ
Xが行き詰まっているのはアルゴリズムの変更だが、「マスクの言動→スポンサー離れ→ポルノ推進」「PVを稼ぐための エンゲージメントの奨励」と関わりが深いようだ。マスクの「言論の自由」ビジョンは、規制の緩和やエンゲージメント偏重を招き、ポルノや炎上狙いの低品質なインタラクションを実質奨励しているようにみえる。
まともなユーザーやインテリ層は 有益なポストを探す時間効率が下がり、教育上 見せない方が良いという環境が生まれ それがスポンサー、有名配信者、まともなユーザーを遠ざけている。
Xはますます「魅力のないコンテンツが蔓延し、荒らしが元気に活動できる砂場」になるリスクが高まっている。
マスクは「人類の知識の場」を目指すとしていたが、買収前の環境のほうが遥かにマシな部分が多く、現状は真逆の方向に進んでいるようだ。