アメリカがH20を中国に渡さない狙い→渡すと軍事的にやべぇから。
アメリカがH20の輸出を制限してるのは、ズバリ「中国のAI技術の進化を抑える」ためだよ。中国が最先端のAI技術を使って、軍事やスパコンみたいな戦略的な分野でグングン成長するのを警戒してるんだ。
H20みたいなAI向けのチップは、めっちゃ高性能な計算ができるから、例えば兵器開発やサイバー攻撃、監視システムの強化に使われる可能性がある。アメリカとしては、「そんな強力なツールを渡して、中国に好き勝手されたくない!」って感じ。
特に、米中間のテック戦争がヒートアップしてる今、AIは国のパワーバランスを左右する超重要分野。だから、2022年からアメリカはNVIDIAの高性能チップ(A100とかH100)の中国への輸出をガチガチに規制してて、H20もその流れで最近ターゲットになったんだ。H20は規制を回避するために性能を少し落とした「中国向けモデル」なんだけど、それでもまだ中国の国産チップより優秀だから、アメリカは「これ以上渡すとマズい」って判断したっぽい。
もう一つ、経済的な狙いもあるよ。中国にチップを売らないことで、中国企業(特にファーウェイとか)が自前のチップ開発を加速させるのを遅らせて、アメリカの半導体業界(NVIDIAとかAMD)の優位性をキープしたいんだ。ただし、これが裏目に出て、中国が国産チップをガンガン作っちゃうリスクもあるから、なかなか難しい賭けだよね。
H20(生成AI)って他の半導体とどう違うの?
H20(HGX H20)は特に生成AIとか大規模言語モデルのトレーニングや推論に特化したチップだよ。RTXはゲームの描画とか、モデルを演算して表示するとかがメインだけど、生成AIってのは データを大量にぶち込んで 学習させる 生成AIの力が備わっている点が違うわけよ。
RTX5090ってのは乱暴に言ってしまえば ただ野球のゲームをきれいに描画するだけだ。
生成AIを野球で説明するぜ
今日の試合、相手のピッチャーは右投げ豪速球の才木くんだ。 生成AIは過去全試合のデータから 才木くんが投げる球のコース、球種、対戦相手の結果、球速、回転数を記憶する。
そこからピッチャーの強みと弱み、クセ、何回に球速が落ちてくるっていう傾向を見つけ出して、脳内才木の完璧モデルを作り出す。
才木はインハイにフォーシームを投げてくるが、被打率.180でまず打てない。一方アウトローのスライダーは被打率.320で弱いとか弾き出す。おまけに今日のレフトの守備はザルだというのが見えてくる。
そして 監督やコーチに「才木と対戦するならインハイには手を出すな」「アウトローを狙え」「できればレフトに飛ばせ」ってアドバイスする。代打が来たら「この選手のスイングの角度とパワーなら .320の確率で2塁打が出るので ここで代打をおすすめする」という提案をする。
つまり生成AIは蓄積したデータを元に 脳内でいろいろな組み合わせを試して 予想結果を生成できるって所がやばい。
H20もこうしたデータを蓄積して予想結果を生成する機能を持っている。ただ NVIDIAの他のチップ(H100やA100)と比べると、学習機能を大幅に削ってグレードダウンしている。なるべく中国に軍事利用をさせない仕様になっている。
専門的なことを言うと、H20は浮動小数点演算性能が70TFLOPS以下(72TFLOPSくらい)に設定されてて、H100(2000TFLOPSとか)よりだいぶ控えめ。
ただ アメリカではポンコツ扱いでも、中国の国産チップ(ファーウェイのAscend 910Bとか)より性能が安定しているんだ。
H20で何ができるんや?
H20は主に以下のことに使われる:
- 生成AIのトレーニングと推論:ChatGPTみたいな大規模言語モデルを動かしたり、画像生成AIを鍛えたりするのにバッチリ。テンセントやアリババみたいな中国のテック大手が、クラウドサービスでこれを使ってAIを動かしてる。
- データセンターでの高性能計算:ビッグデータの解析や、科学シミュレーションとかにも使える。
- スーパーコンピューター:H20の高速な接続性能を生かして、AI駆動のスパコン構築にも役立つ。これがアメリカが「軍事転用されたらヤバいじゃん」ってビビってる理由。
超上位互換 H100は何が違うんや
H100は現状NVIDIAの最強AIチップで、めっちゃ高速に大量のデータを処理できる(36.6トークン/秒とか出せる)。これを軍事で使うと、1000台のドローンをリアルタイムで統率する「指揮官」の頭脳になれる。どういうことか、具体的に説明しよう
- ドローン群を動かす「司令塔」になる:
- ドローン1台1台に簡単なAI載せるだけじゃ、複雑な戦場で対応しきれん。でも、H100みたいなチップを中央サーバーや指揮システムにぶち込むと、数百~数千のドローンを「手足」みたいに統率できる。
- 例えば、敵の戦車や艦艇の動きを衛星やセンサーでガンガン収集して、H100が0.1秒で「どのドローンをどこに飛ばすか」「誰を攻撃するか」を計算。まるで将棋の名人が一瞬で最善手を弾き出すみたいに、戦場全体を掌握する。
- 軍事に詳しい人なら「スウォーム(群れ)攻撃」って聞いたことがあるかもしれん。H100の計算力は、ドローンが互いに連携して、敵の防空網を突破して、ピンポイントで司令部を制圧できる。
- リアルタイムで戦局を見て 判断を切り替えるヤバさ:
- H100のヤバさは、超高速で「状況判断→命令→実行」を繰り返せること。戦場って秒単位で状況変わるから、普通のコンピュータや人間じゃ追いつかない。
- 例えば、敵がミサイル撃ってきたら、H100が即座にドローンの回避ルート計算したり、逆にカウンター攻撃のドローンを配置したり。指揮官が「よし、右翼は突撃していい!左は迂回して援護!」って瞬時に指示を出せる。
- 学習と適応:
- H100はAIモデルのトレーニングも爆速だから、戦場データ(敵の動きや天候・地形)をリアルタイムで学習して、戦略をどんどん賢くできる。
- 例:初日は敵のレーダーにドローンがバレて達成度が落ちた→ H100は一晩で「レーダーを避ける飛行パターン」を学習。2日目にはドローン群が忍者みたいにスルスル動く、みたいな。
なんで「指揮官」としてH100が特別?
H100は他のチップ(A6000とかM3 Max)と比べてぶっちぎりで速い(36.6トークン/秒)。軍事でこれがどう生きるか:
- 処理規模と速度が半端ねぇ:H100の2000TFLOPS(FP8)の演算力は、ドローン1000台の位置、速度、敵のデータ、気象条件とかを同時に処理しても余裕。RTXA6000(17.5トークン/秒)だと遅いので戦場では使えない。
- メモリ:80GBのメモリ これがドローン制御の「脳みそ」のサイズ。 でかいAIモデル(LLaMA 70Bみたいな)を動かせる。H200(141GB)ならもっとデカいモデルもOK。
- 効率:たった700Wでスパコン並の仕事をするから、H100を戦場の移動司令部(トラックとか)に搭載しても動く。
他のチップ(中国のAscend 910Bとか)でも似たことはできるっちゃできるけど、H100は「1秒で100手先を読む将軍」くらいのスピードと賢さがある。中国のチップはまだ「10手先」くらい。
アメリカはH20も渡したくない。H100なら尚更無理だ
具体例:H100で動くドローン指揮官のイメージ
南シナ海で米中がにらみ合ってるシナリオで考えてみよう:
- アメリカの場合:H100搭載の指揮船が、1000台のドローンを統率。敵の中国艦隊の動きをAIが解析して、ドローン群が「Z字に分散→一斉攻撃」みたいな複雑な動きでミサイルを回避しつつ攻撃。中国側、対応しきれずパニック。
- 中国の場合:もし中国がH100手に入れたら、同じことができる。台湾侵攻で、H100がドローン群を「夜間に低空飛行で台湾の防空網を突破」みたいに動かして、米軍の支援が来る前に制圧狙う。
これが、アメリカが「H100を中国に絶対渡せん!」ってガチガチに規制する理由。中国がこの「指揮官」を手に入れたら、米軍の優位性がガクッと落ちる。
H100のヤバさは学習能力の高さにある
H100は、ドローン指揮だけじゃなくて、他の軍事用途でも「脳みそ」として輝く:
- サイバー戦:敵のネットワークにハッキングするAIをH100で動かせば、1秒で何百万パターンの攻撃コード生成。なりすましメールの話みたいに、超精密な攻撃もできる。
- ミサイル制御:極超音速ミサイルの飛行経路をリアルタイムで最適化。H100なら、敵のレーダーを避けつつ命中率99%みたいな遠隔操作も可能。
- 情報戦:H100で敵のSNSや通信を解析して、フェイクニュースやディープフェイク動画を量産。敵の国民を混乱させる「心理戦の指揮官」にもなれる。
中国の「AI開発」はどうなのよ
中国はH100の輸出を禁止されている。ファーウェイのAscendや自前のスパコンで「そこそこ賢い指揮官」を作ろうとしてる。
でも、前の話で出たように、H100の50~60%くらいの性能しかないから、ドローン1000台を統率するより、300台くらいで精一杯。Ascendを大量に作って量でゴリ押しする戦略はあるけど、H100の「1台で全部仕切る」スピードにはまだ追いつけてない。
まとめ H20すら絶対渡さない流れになる(予想)
アメリカはH20やH100を中国に渡さないことで、AIや軍事での中国の成長をブロックしようとしてるけど、完全に止めるのは難しい。H20はNVIDIAの他のチップより性能は抑えめだけど、AI処理に特化した優秀なチップで、中国のテック企業にとってはまだ「欲しい!」って感じの存在。
アメリカとしては Nvidiaの商売のためにH20を中国に販売するのを「まぁええか」と黙認してきた。NVIDIAの売上の10~17%が中国なので一気に失うと株価が 華厳の滝になる。
H20はH100より性能低い(推論では競争力あるけど、トレーニングは弱い)っていうのもあって、バイデン大統領のときは「軍事転用の可能性は低い、それならええか」という雰囲気だった。
でもDeepseekのR1とかが出てきて 「おいおいこいつら推論能力高いAIを作ってきた」と思いの外 追い上げがキツイことが分かって焦りだした。
2025年4月9日に、アメリカ政府がNVIDIAに「H20の中国輸出にはライセンス必要」って通知。4月14日には「無期限でこのルール」って確定した。
これ以上 中国に追い上げられると一国の存亡に関わるので 「ジェンセンさん、アメリカ政府が良いと言うまでは 絶対に生成AIチップを中国には売るなよ」と相当な圧力をかける状態は続くだろう。
中国がAI開発を諦めたり、軍事利用しない保証を出すまで、H20のライセンスは出さない可能性大。ただしH20のさらに弱めた版なら許可を出すかもしれない。
命令に従わないなら 見せしめで拘束もしくは逮捕される可能性も十分あると思われる。